DV当事者、自ら問題解決に挑む | 【公式】社会起業家を育成するソーシャルビジネススクール 社会起業大学

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【公式】社会起業家を育成するソーシャルビジネススクール 社会起業大学

日本初の社会起業に特化したビジネススクール社会起業大学。600人以上輩出してきた卒業生は今、どんな活躍をしているのか。林浩喜学長が話を聞いた。第14弾は山形県米沢市で”ソーシャル・スナック“を経営しつつ、「NPO法人女性支援ネットワーク ゆあら」を立ち上げられ女性の支援活動に携わっておられる竹部広子さんだ。

今回の取材は明るい竹部さんのキャラクターのお陰で、シリアスな内容がフランクで明るいものとなった。米沢生まれの米沢育ち。中高時代の友人に会うと、「破天荒だったよね、広子は」と言われると笑う。イジメの場面に遭遇すると、相手が男だろうが年上だろうが突っかかっていたそうだ。社会活動を始めてからも暴力による命の覚悟も3度あったそうだ。その一貫した正義感は現在も続いている。

DV当事者として苦しんだ思春期→高校を出て東京でバスガイドに→山形県の観光大使として活躍→結婚し2人の子どもも授かり幸福な生活を送る→自らの人生、使命について考え始める→離婚→銀座で水商売の世界に→再度DVで苦しめられ人生最悪の時期→3.11ボランティアに参加し、人生が変わる→社起大の門を叩く→NPO法人「ゆあら」を東京で立ち上げる→米沢に帰郷し、こども食堂、ソーシャル・スナックを立ち上げる

 

前半史

なんとも波乱万丈な竹部さんの人生。子どもの頃から家庭環境や肉親によるDVで苦しみ続けてきた竹部さんは、家族をもち一旦は幸せを手にするが自らの内なる声即ちミッションに従い、その実現に向かい行動を起こす。銀座でのホステス業時代に再度DVに苦しみ、入院するほどの大怪我をし、自己肯定感は最悪となり自殺も考える。

 

幼少期の竹部さん

 

社起大にて

3.11のボランティアに半ば逃避行のような形で参加。住み込み生活で8ヶ月間、必死で働いた。そして地元民に大いに感謝されて魂が揺さぶられる。こんな自分を必要としてくれる人々がいるのか、と。人生がターンした瞬間。社起大に入学したのはその直後で、そこでは講師から学んだ「活学」という概念に目から鱗、その後の指針となる。この頃は学外での活動にも力を入れ、永田町で国会議員相手に論陣を張ることもあった。

 

震災ボランティアからNPO活動へ

 

社会課題と起業

皆さんそもそもDVの定義をご存知だろうか?「DVとは、親密な関係において、一方が他方をコントロールし、従わせようとして用いる威圧的な行動パターンのことです。DVの加害者は、暴力、威嚇、理不尽な行為、さげすみ、搾取などによって被害者の中に恐怖心を起こさせることで、無理やり自分に従わせ、支配と抑圧の構造をつくり上げます。また、暴力には身体的暴力、精神的暴力、社会的暴力、経済的暴力、性暴力が含まれます。」(ゆあらHP より)

 

竹部さんの取り組む社会課題は、全国でのDV被害者である女性の保護および自立支援だ。東京銀座に拠点を構えるNPO法人女性支援ネットワーク「ゆあら」がその主体だ。ゆあらの由来は優・愛・楽の3つをやわらかく表現したもの。DVに悩む女性を中心に行政や警察と連携しつつ問題解決に取り組む。国内には複数箇所の民間シェルターも用意されている。そして当事者のケアには精神科医のカウンセリング、解決のプロセスで発生する法律問題への弁護士アドバイス、生活困窮者への税理士アドバイスといったものも提供サービスに含まれている。

 

ゆあら元気こども食堂

 

また米沢でDVに悩む母子への「ゆあら元気こども食堂」、託児所付きスナック“excellent”を運営している。元気こども食堂はあたたかいご飯と居場所の提供であるとともにさまざまな悩みが相談できる場所で、地域コミュニティにも溶け込んでいる。

スナックで働く女性は、シングルマザーの方々が多く、保育士の支援もある託児所に預けることで心置きなく仕事することのできる県内唯一のソーシャル・スナック。労働環境の良さもあり山形県内スナック人気ランキングでもなんと1位を獲得している。

 

県内唯一のソーシャルスナック 「excellent」

山形県版スナックガイド|月間アクセスランキング

 

社会起業を考える皆さんへのメッセージレター

人にアドバイスを聞く時は、すでに正解は自分の胸中にある。「もやっ」としていてもなんらかの答えがあるはずで、それがその人にとっての正解である。あとはやってみるしかない。失敗してもそれは通過点に過ぎない。失敗すると本物の気づきも手に入る。私は失敗するほど、壁が高いほどワクワクする。失敗すらゲーム感覚で楽しむことが大事。失敗をどう成功に導くかが楽しみ。

 

「過去は過ぎ去ったもの、未来はまだ見えない。今を一生懸命生きるしかない!」

 

もし自己実現と家庭人(妻、母)であることの狭間で悩んでいる女性は、まずは配偶者に本気で相談して理解を得る努力をしたらいいという。あなたにとって本物のパートナーであれば、きっと応援してもらえると思うと。1回しか無い自分の人生、大切にすべきだと。

 

取材後記

ゆあらの仕事は24時間体制で、夜中や早朝に警察とともに保護に走ることも頻繁だという。今朝も帰宅は早朝6時半だったそうだ。現場で加害者に暴力を振るわれたことも何度もあったそうだ。しかし対処方法を知っている竹部さんは今も暴力は全く怖くないという。そしてこれらの仕事を大変だと思ったことは無いともいう。困っているDV当事者の再起の手助けはやり甲斐のある仕事だと笑われていた。自身の当事者体験を糧としてソーシャルミッションに人生を捧げる竹部さんは、普通なら関わりたくないような大変な仕事を、あくまでポジティヴに取り組んでいる姿勢が強く印象に残った。

 

 

竹部広子

社会起業大学 第6期修了

NPO 法人女性支援ネットワークゆあら 代表理事

スナックexcellent オーナーママ

林 浩喜

社会起業大学 学長(https://360-vr.sakura.ne.jp/sec/about.html

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