スクール概要

学長メッセージ

働くすべての人が「社会起業家精神」を持つ時代を創る

今日の日本は「課題先進国」と言われるほど、多くの社会課題が深刻化しています。これらの社会課題は、我々が物質的豊かさを目指して進んできたことによる負の遺産ともいえます。高度成長期の中では、これらの社会課題がクローズアップされることはそれほど多くなかったのですが、経済成長の限界が見え始め、そしてITによる、情報のパーソナルメディア化が進んでいく中で次々に顕在化してきました。

こんな状況のまま、未来の子どもたちに社会を引き継ぐことはできません。私たちは、今こそ一人ひとりが立ち上がり、これらの社会課題を解決し、未来に誇れる今を創っていく必要があると考えています。

働くすべての人が「社会起業家精神」を持つ時代を創る

まずは、私たち自身から変わる 〜Be the change you wish to see in the world〜

私たちは、これまで社会課題の解決を政治家や官僚、そして企業に委ねてきました。しかし、結果的に課題は益々増えているのが現状です。そういった環境の中、政治家や官僚、そして企業経営者にその責任を問う声が多くなってきていますが、はたして本当に、彼らが不誠実で能力不足だから課題が減らないのでしょうか。私はそうは思いません。なぜなら、実際に社会課題の解決に真剣に取り組む有能な政治家や官僚、企業経営者はたくさんいるからです。課題解決が更に難しくなっているのは、その課題が複雑で多岐にわたり、さらにはとても根深いため、優秀なリーダーの出現で変えられるほど簡単なものでないからだと考えます。

つまり、本当は存在しないスーパーマンのような優秀なリーダーの出現を望むのではなく、私たち自身が私たち自身の手で、目の前にある社会課題を解決していく、その思い・行動が求められているのです。そのためには、私たちそれぞれが身近にある社会課題に強い関心をもち、それを解決するために行動をしていく必要があります。そのためには、ガンジーの有名な言葉、“Be the change that you wish to see in the world”にもあるとおり、まずは自分から変わることです。“世の中にある偏見をなくしたい”と思ったら、まずは自分の中にある偏見をなくす努力をすること、“地方の活性化をしたい”と思ったら、まずは自分がその地域に住み、その地域を自分が本当に住みたいと思えるような場所にしていくことが必要です。

持続可能な活動のキーは、自分の中にある“やむにやまれぬ思い”と“圧倒的な強み”

では、どうやって、自分らしく生きながら持続的に社会に貢献できることを見つけていくのか。 そのキーは、自分の中にある“やむにやまれぬ思い(原体験)”と“圧倒的な強み”です。どんな社会貢献活動でも、持続するからこそ意味があるのであって、途中でやめてしまっては、元も子もありません。予測しない出来事やつらいことがあっても頑張れるのは、自分の中にやむにやまれぬ思いがあるからです。

さらに、自分の強みを活かすことでこそ、結果を大きくすることができます。自分の強みに目をむけ、そして人の強みに目を向けることにより、その共同作業の結果が果てしなく大きくなるということは、想像に難くないのではないでしょうか。“やむにやまれぬ思い”と、“圧倒的な強み”を見出していくことで、自分にしかできない使命に導かれることでしょう。

働くすべての人が「社会起業家精神」を持つ時代を創る

何よりも大切なものは“志を共にする仲間の存在”

では、どうやって自分の“やむにやまれる思い”や“圧倒的な強み”を見つけていくのか。 そのキーは、仲間からのフィードバックです。自分のことは意外とよく見えないのですが、他人のことはよく見えます。将棋や囲碁も、解説者の立場であれば見えることも、プレーヤーになると途端に見えなくなるものです。志を共にする仲間の前では、自分のやりたいことや目指していることを素直に話すことができます。そして、仲間や講師から率直なフィードバックをもらい、何回も修正しながら話していくことで、本当に自分のやりたいことや実現したいことが見えてくるのです。仲間から多くのフィードバックをもらえるからこそ、自分の本当の思い、やむにやまれぬ思いが見出されるのです。

そして、自分の強みもまた、自分では気づくことができず、人からのフィードバックによって気づくものなのです。例えば、イベントを企画して人を集めることが得意な人がいるとして、その人にとっては、企画して人を集めることが難なくできるので、それが自分の強みであることに気がついていません。周りの人から「あなたの企画力や人を集める力はすごいね!」と言ってもらって、それが自分の強みであることに初めて気がつくのです。人が簡単にできないことで、自分があたりまえに、簡単にできることこそ自分の強みに繋がります。自分の圧倒的な強みを見つけるためにも、人からフィードバックをもらうことが大事なのです。

持続可能なビジネスモデルは実践の積み重ねにより完成する

これまでにビジネスにするのが難しかった分野において、新たに事業を始めて利益がでるまでになるのには、相当な時間と努力を労します。しかし、利益がでる事業や活動にならない限り、その事業や活動は持続可能なものになりません。利益がでる事業にするためには、度重なる試行錯誤を繰り返す中で、常にその事業の使命に照らしあわせながら、“この事業の顧客は誰なのか”“その顧客にどんな価値を提供できているのか”を繰り返し検証し、利益がでるまで実践を続ける必要があります。立ち上げ時に描いていた事業計画どおりに事業が進むことはまずないと考えていただいてよいでしょう。しかし、実践をしない限り、事業計画は絵に描いた餅で終わってしまいます。実践に踏む出す勇気と、利益が出るまであきらめない強い心が必要となります。

これからの時代に求められる、分かち合い(三方よし)の精神

高度成長時代に体に染み付いた“勝ち残る”“生き残る”ための競争原理は、結果として、貧富の差の拡大や地球環境の破壊などを生み出してきました。成長の限界が見えてきた今は、競争ではなく“分かち合う”ことが重要になってきます。つまり、これまでとは違う、新しくも懐かしい生き方・働き方が求められています。なぜ、懐かしいかというと、もともと国土が限られていた日本では、分かち合いの精神があり、皆が上手くやっていくための生活スタイルが確立されていたからです。自分よし、顧客よし、世間よしの三方よしの精神が、今こそ求められているのです。この懐かしくも新しい生き方・働き方を、この日本で改めて確立し、世界に発信していく、そんな使命が私たちにあると信じております。

今こそ求められる『社会起業家精神』とは

社会の課題を事業により解決する人を社会起業家と呼んでいますが、事業を起こす(起業)だけが社会課題を解決する方法ではありません。社内社会起業家(ソーシャルイントラプレナー)として、現在勤務している会社で新たに社会貢献事業を立ち上げる方法もありますし、勤務している会社での業務そのものを通して社会課題を解決する方法もあります。さらには、会社勤めをしながら空いた時間でボランティア活動を行う、いわゆるプロボノによる方法、そして社会課題解決に取り組む団体への寄付することなども社会課題の解決に繋がる活動になります。つまり、数ある方法の中で自分にできる自分にあった方法をみつけ、社会をより良くするための活動を持続的に行っていく人を、われわれは『社会起業家精神』を持つ人と言っています。働くすべての人が『社会起業家精神』を持って活動を続けていけば、必ず社会はより良くなり、そして未来に誇れる今を築くことができると考えております。

この社会起業大学で共に学び、共に実践し、社会起業家精神を磨き、そして、新しいあたりまえを創造していく仲間を求めています。
今こそ動きだそうと考えられている皆様、是非、社会起業大学の門を叩いてみてください。
そこには皆様の期待を裏切らない、新しい生き方・働き方の息吹を感じることのできる場があります。皆様の挑戦をお待ちしています。

社会起業大学 学長

代表取締役 田中勇一