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起業家の挑戦!たこまんのコアコンピタンス経営 〜心の時代の経営学〜

平松 季哲 氏

株式会社 たこ満 代表取締役社長
平松 季哲 氏

1968年東京都生まれ。大学在学中より環境問題に取り組み、ブラジル地球サミットNGO連絡会を経てネイチャーゲームに出会う。その理念やプログラムに共感し、新たなアクティビティを創作しながら、主に教育機関、企業、NPOとタイアップし環境教育事業をプロデュース。
2010年に一般社団法人遊心を設立し、自然体験、遊び、教育を軸とした【人・家族・地域】づくりの企画、コンサルティング、人材育成などを中心に活動。特にこれまであまり行われていなかった「乳幼児と親子・家族」をテーマに、生活に密着した「自然体験の活用」を提案。身近な自然を使った子育て支援、世代間コミュニケーション、地域活性化など、都市部における社会の課題に取り組んでいる。
(社)日本ネイチャーゲーム協会トレーナー、指導者養成委員、台東区社会教育委員、MFAジャパン社インストラクター他

ひとりのお客様の満足とひとりの社員の幸せ

文:第7期生 深山 昭彦
編集:社会起業大学

【団体概要】

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たこまんは、遠州地域(静岡県西部)をテーマとしたお菓子(和菓子、洋菓子、ギフト商品など)の製造販売を通して、地域文化の創造・発信を行なっている。 老若男女に愛されるお菓子作りに加え、洋菓子好きのお客様にも愛されるようなこだわりのお菓子まである幅広い品揃えと、地域の人に愛される店舗作りが自慢の企業である。

人材育成に力を入れ、社長が社員ひとり一人を大切にしている。会社の状況についても社員に開示すること、従業員全員に経営計画書を書かせることにより、社員ひとり一人が責任感を持ち、改善点の提案や問題の解決方法について考え合う環境がある。

【菓子作りの原点、経営理念の創出】

平松社長の父親は、子どもの頃に友人の家で食べた酢だこの美味しさが忘れられず、「こんな美味しいお菓子を沢山の人に食べて貰いたい」という想いから、「たこを満たす」という意味の「たこ満」という会社を作り、菓子作りを始めた。父親の菓子作りに対しての真摯な姿勢は、子どもであった平松社長の心にも届く。父親は、おまんじゅう(お菓子)を作る事は、みんなに幸せをあげることが出来る素晴らしい仕事であると心から思っていた。
平松氏は高校卒業と同時に家業を継ぎ、菓子作りを開始。「小笠・掛川に7店舗、5億円体制」を掲げて事業を展開していった。
しかしずっと順風満帆だったわけではない。浜岡に新店を出店し店長をしていた際には、1年以内に6人の従業員のうち5人が辞めてしまうという出来事があった。また、お菓子屋は、一度でも不満があれば二度と店に来てくれないということもわかった。そのような経験から、本当に一人一人のお客様の満足を追求すること、社員との意思疎通を大切にすることを基本の考え方に据え、今の経営理念『ひとりのお客様の満足とひとりの社員の幸せ』を掲げるに至った。

【理念の浸透】

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食べ物というものは、作った人の愛情を感じるから「美味しい」と感じるものである。そのためには作っている社員が、楽しく、仲良く、愛情を持って菓子作りにあたる必要がある。社員のモチベーションを保つために様々な社員間コミュニケーションの仕掛けがある。「デイリーニュース」という、社員がトピックスを毎日発信する通信や、給料袋に入れる「社長通信」、誕生日カードや経営計画書・進捗表、ありがとうカードなどで、店舗でどのようなことが起こったのか、社長はどんなことを考えているのか、現在の経営状況はどうなっているのかなど、様々なことを社員は知ることができる。お店で感謝されたことも、時には厳しいお声をいただいたことも全員で共有する。そういったコミュニケーションが従業員のモチベーションと生産性も上げ、顧客の満足度も上げるという良い循環ができている。

【たこまんの宝】

平松社長は、平成元年に顧客からいただいたハガキを「宝」として常に持ち歩いている。それは当時高校3年生だった女性からの手紙。内容は、たこまんの店舗に対する不満であった。「入っても挨拶してくれない」「以前の従業員はとても明るく話しかけてくれたが、最近は冷たい」「たこまんが好きだから、以前のように戻って欲しい」と、ハガキいっぱいにメッセージが書かれていた。それは社員全員へも共有され、今ではたこまんが忘れてはいけない大切な「宝」となっている。当時、このメッセージを送ってくれた高校生が、今のたこまんを評価してくれること、「それが自分たちへの通信簿だ」と平松社長は言う。

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【講義を受けて】

平松さんの従業員を第一に考え続ける力、いつも夢をもって前向きに行動する力に共感し、またその想いがぶれることなく続けておられることに、すごいと感心した。
改めて、夢を持ち続ける事の大切さを感じ、またその想いの強さの重要性を感じた。
平松さんのこの力は、従業員に対する信頼から湧き出ているのだろうか…
自分も、夢を持ち続け、勉強し元気にやって行きたいと考える。

『視点』ソーシャルバリュー研究所所長 前川 卓三

社会起業大学では、「社会的起業」の定義として、次の5つを掲げている。
「原体験」、「社会性」、「市場性」、「収益性」、そして「ソーシャルインパクト」である。
本日の講演を「原体験」という視点から観察した。

平松社長の話を聞いていて、一番楽しそうに話している時が先代の平松社長について語っている時である。平松社長が小学生の時、父である先代社長が「店舗を広げる」夢を噛み砕くように語った話である。これ以外にも多くのことを語り続けたことが想像できる。 これは、現平松社長が男の子として生まれ、「跡継ぎであること」等もあるが、それ以上に一人の大人が、一人の子供を同じ立場で、つまり平等の立場で自身の夢を語ったということである。そして、平松社長が店舗を広げる際にまず、店舗を開店したのが、父の夢であり、幼い頃に当然として描いていた、浜岡である。

「会社は誰の者」という質問に関しては即刻「社員のもの」とのことであったが、もちろんこれはこれで、平松社長がおもっていることであるが、もっと根の深いところは、尊敬する父や母より引き継いだこの店をつぶしたくないと思う心であると感じた。それ故に顧客、社員からも愛されるお店にしたいと思う心があたらし顧客満足につながっていると思われる。いま、我々がこの話から学ぶことは、子供に対して、同じ視線で向かい合い、父として、あるいは一人の大人としておおきな背中を見せることの重要性である。平松社長にとって、この経験が大きな「原点」になっていることは容易に推測できる。 最後になったが、現在のお店や今後展開のお店のあり方を聞いていると、もはや、「お菓子」という物販でなく、「家族が一緒に時間を過ごすことが出来る場の提供」というソフト販売である。ますますの発展が期待でき楽しみである。


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