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「いい会社」を増やすため、投資信託事業で貢献する!

今回の社会起業家インタビューは、社会との調和の上に発展する「いい会社」の株式に投資する鎌倉投信の鎌田様です。本社は社名の通り鎌倉にあり、築80年程の古民家を使用しています。しっかりとした理念、志をもった会社のこれまでの経緯についてお伺いしてきました。

鎌田恭幸 氏

鎌倉投信株式会社
代表取締役社長 鎌田恭幸 氏

「いい会社」を増やすため、投資信託事業で貢献する!

<プロフィール>
日系・外資系信託銀行を通じて20年以上にわたり資産運用業務に携わる。
株式等の運用、運用商品の企画、年金等の機関投資家営業等を経て、外資系信託銀行の代表取締役副社長を務める。
2008年11月 鎌倉投信(株)を創業。
社長として事業全体を統括する。
資本の論理に翻弄される金融から脱却し、社会をほんとうに豊かにするための金融のあり方を、実直に、誠実に求め続ける。

Q.25歳時の興味関心、自分の好きだったことは何ですか?

金融のあり方/自分の志向とキャリアの方向性/テニス/結婚観・家族観

●金融のあり方
私は1988年に三井信託に入社しまして、1990年(バブル崩壊した後)に資産運用をやり始めたころで、株価の変動が大きかった時代背景がありました。金融のあり方は、新入社員だった当時は会社が何をやりたいのかよくわからなかったんです。社長からの年始の訓示が、毎年変わるため軸がぶれているように感じていました。信託は社会的意義のある業種で、お客様の財産をきちんと預かり、健全な形で増やしていくのですが、それとは実情はかけ離れており、資産のあるべき姿が自分の考えと異なっているのに気がついていました。

●自分の志向とキャリアの方向性
26,27歳のころは、自分のやりたいことと社会との交わりがみえなかったので海外の途上国で、NPOやNGOの支援活動に参加しようと考えたこともありました。海外でなくてもよかったのかもしれませんが、自立支援活動によって彼らが自立できるようにしたいと漠然とですが考えていました。

●テニス
プライベートで、テニスをよくしていました。

●結婚観・家族観
26歳で結婚し、仕事との両立が必要でした。妻も働いていましたが子どもができて自分のやりたいことだけをしていくのではなく、ライフスタイルのバランス調整の重要性も感じ、自然と意識するようになっていました。

Q.25歳の時に関心のあった社会問題、身の回りの疑問・不満・不安は何でしたか?

資産インフレ/金融 貸し渋りの転換/農業・一次産業・環境/教育

●資産インフレ
これは社会現象でしたから、入社当初証券の管理セクションからみる社会は異常な感じでした。株価の異常な変動や取引の多さ・額が凄まじく、驚いていました。株価が上がるから買うという目的のないマネーゲームで、信じられないような額が動いており、違和感がありました。

●金融 貸し渋りの転換
景気が悪くなると担保が回収できないために貸し渋りがはじまりました。銀行の豹変振りに違和感を感じていました。金融だけではありませんが、何か暴走するときは、自分たちの立ち位置がはっきりしないときが多いと思います。自分たちは何のために存在しているのか?自分たちの強みは何か?何をする会社なのか?が定まっていないと利益のみが目標になってしまう。時代背景が変化しようとも会社の立ち位置が明確で、お金をどのように使うのかといモラル感があればこのような事態が防げたのではないかと感じていました。

●農業・一次産業・環境
私の幼少体験に通じるものがあり、島根県の実家が農業を営んでいましたが、日本の豊かなライフスタイルの中で、生産量や農業に対する価値が減少してきており、社会的な基盤として私たちがもっていないといけないものとそうでないものとのバランスが取れておらず乖離が目立ってきていることに疑問を感じていました。

●教育
教育の大衆化と一部の偏った受験教育についても乖離が目立ってきていることに疑問を感じていました。また農業を代表とする一次産業と子どもたちが、教育の場や生活の場において触れ合う機会がなくなっていくことへの疑問も感じていました。

Q.どのようなきっかけがあって事業をやろうと思われたのでしょうか。

三井信託には11年勤めてその後、イギリス資本のバークレイズ 銀行(Barclays plc))グループで資産運用に9年関わっていましたが、日本法人の統廃合があり、私が勤めていた投資信託銀行がなくなったため2008年1月に退職しました。自分自身の目指すべき方向性とずれも感じていたことも1つの理由です。また農業・一次産業に関係する事業を起こしていきたいという直接的な背景もありましたので、退職するときは、運用会社を起こそうときめてやめたわけではありませんでした。

Q.創業当時、最初にやられたことで一番大きなことは何だったのでしょうか。

4人で何をやるかと考えたときに、当時は必ずしも投資信託でなければならないという考えはありませんでした。会社の理念、ビジネスモデルをどうしていくべきか議論をしていました。ビジネスモデルでは、どんな金融商品を社会に提供していくのかが中心でした。他にも投資顧問や資本の投資などのアイディアについても検討しました。
そのような議論の中で、会社の志も決まってきました。

Q.会社を創業した4名の方々の問題意識で、何か共通点がありましたでしょうか。

4名は、前職が同じで、辞めるタイミングなどは違いましたが、何か一緒にできることがあるのではないかという話をしていました。4名とも問題意識やレベル感はそれぞれ異なっていましたが、それを一つにしたのが志でした。志を一つにしたいという思いで議論を重ねた結果、3つの「わ」(和・話・輪)が生まれました。3つの「わ」を育むような場を提供していきたいと考えていました。3つの「わ」のそれぞれの意味として、「和」は日本の普遍的な価値を育む、「話」は会話や言葉に溢れ夢や希望を分かち合う、「輪」は人の輪・夢の輪が拡がるという意味づけをし、それを育む場を提供していくのが私たちの仕事と考えています。

Q.創業当時、同業他社はありましたでしょうか。

この理念(個人投資家の皆様から運用者の顔が見え、その志や哲学を感じる)に沿った同業他社はないと思います。同じようなお客様の顔が見える直販の手法を用いた投資信託会社はあります。

Q.これからの社会を創る「いい会社」について説明をお願いします。

日本の会社で規模の大小を問わず、「本当にこれからの日本に必要とされる企業」、「社員とその家族、取引先、顧客・消費者、地域社会、自然・環境、株主等を大切にし、持続的で豊かな社会を醸成できる企業」これは短期的な利益にとらわれない長く持続する企業と定義しています。利益はそれ自体が目的ではなく長期に継続していくために必要なものと考えています。自分たちの特定の経営者、株主や会社だけ儲かればいいというのでなく、そこで働く社員がイキイキしていたり、地域社会に愛されていたりして、調和、バランスの上に発展していく会社がいい会社です。そうでないと長く継続、発展していくことは難しいと考えています。そしてよりよい会社にできればと思っています。

Q.他社においても、「いい会社」に投資したいと考えている企業もありますが現状においては困難な企業が多いと思います。なぜ他社ではできていないのでしょうか。

他社では「利益優先」と考えられているからだと思います。私たちは事業として成り立つために、きちんとした収益構造をつくっていかないといけません。ステークホルダーとのバランスの上に成り立っていきたいと思っています。多くの投資運用会社では、組織内に人員をたくさん雇用しており、多少無理をしてでも利益を第一に考えないと維持していけない仕組み(構造上)の問題もあると思います。時代背景が変化(景気に左右)しようとも会社の立ち位置が明確であれば実現できると思います。

Q.他社と違うポイントや商品の強みについて説明をお願いします。

投資信託「結い2101」の結いとはつなぐとか結ぶという意味です。人と人とが共存し助け合うという意味で使われているのが、合掌造りを守る白川郷や沖縄の「ゆいまーる」にも結いという言葉が使われています。鎌倉由比が浜の地名も“結い”が語源と言われるように“結い”は、とても身近なものでした。2101は22世紀をあらわしており、自分たちの世代と次の世代にもすばらしい価値を残していけるようなお金の流れを作っていきたいと言う意味を込めて「結い2101」を創りました。

他社との差別化として3つポイントがあり、1つ目は外形的な点、2つ目は運用の中身、3つ目はお客様との係わりがあります。

・外形的な点
信託報酬は「結い 2101」の純資産総額に年1.05%(税抜年1.00%)の率を乗じて得た額としています。それと申し込み手数料はかかりません。これらの水準は業界の中では唯一だと思います。一般的な日本の信託報酬は、1.5%〜2.0%です。

・運用の中身、お客様との係わり
「いい会社」を増やすという理念の基で運用をしている商品は他社ではないと思います。 もちろん株式に投資・運用するので、企業の財務状況や株価の割安・割高感を見ていきますが、それだけではなく投資する会社の発展や成長の本質を見極めるキーワード「人・共生・匠」(人:人財を活かせる会社、共生:循環型社会を創造する会社、匠:日本の匠な技術・感動的なサービスを提供する会社)を基に会社の大小にこだわらず、見つけてお客様のために運用しています。こういうコンセプトは他にはないと思っています。

Q.小規模な会社の規模感を教えてください。

私たちは小規模な会社だけを選んでいるのはなく、「結い2101」の考えに沿っている会社を選んでおり、結果として中小企業様になっています。調査対象としている会社様は8000社ほどで、上場している会社は3800社、未上場は約5000社です。一番小さい会社様で社員数は5人ほどの会社様から数十万人の会社様まであります。

Q.2008年11月に創業されておりますが今現在の実績値や売り上げを教えていただけますでしょうか。

売り上げはまだありません。ファンド(商品)の運用開始が2010年3月29日となっているためです。

Q.今後の3年間の売り上げ計画を教えていただけますでしょうか。

資産型ベースで考えると3年間で100億円を目指しており、「結い2101」商品の信託報酬が1%(税抜き)ですので1億円の売り上げを計画しています。

Q.売り上げ目標を達成するのに脅威として想定されているものはありますでしょうか。

同業他社という考えにおいては、脅威はないです。克服していく課題としては「販売のネットワークが私達社員しかない」という点です。これは強みでもあり販売ネットワークの幅という観点においてはチャレンジすべき課題です。同業他社では全国各地に支店がありますが、我々はこの鎌倉にしか店舗がありません。しかし、我々はお客様と対面で顔を見ながら商品を説明し信頼関係を築くわけですから長くお付き合いができます。

Q.創業当時の資金調達はどのように工夫されてきましたか。

創業メンバー同士でお金を出し合いました。それと共感をいただいた個人の支援者様からもご支援いただきました。お金を集めやすくする点で工夫したのは経済産業省のエンジェル税制の適用を受けまして出資者様の方にいくらかの税制優遇がありました。

Q.資本金(1億9250万)ですが変更はありませんでしょうか。

設立当時は2000万で3回増資をしまして現在に至っています。2000万の設立資金はメンバーで出し合いまして現在の資本金の比率は、メンバーが85%で個人の支援者様からは15%となっています。

Q.1回目の増資で1億円強の増資がありますが、どちらからの増資でしょうか。

メンバーからの自己資本とこの時から個人の支援者様からご支援いただきました。

Q.自己資金のないこれから起業する人達に、鎌田様の経験を共有していただけるとしたら自己資金を持ってから起業すべきか、共感してもらえる支援者様を探してから起業していくべきかを教えていただけますでしょうか。

正解はないと思います。自分たちがやろうとしているビジネスモデルや、起業する方々の環境(家族構成など)によって多種多様な考えがあると思います。しかし資本金があるほうがいいと思います。財務基盤があると起業に踏み出しやすいと思います。しかしながら日本において資金を調達しづらい構造となっているのも事実です。我々のように経済産業省のエンジェル税制を利用するなど様々な手法を考えて資本金を集めるべきだと思います。事業を開始する上で夢や気持ちだけでは不十分で、その人自身の信頼性や考えているビジネスモデルの明確さ、それとビジネスモデルが社会にとって本当に必要なのかどうかという点、それに向けてのプランなどが重要だと思います。

Q.御社が今後目指すべき社会について教えていただけますか。

調和のとれた社会・その社会が持続的である事を目指しています。その社会を創っていく「いい会社」(人・共生・匠)が安定的で持続的な社会を創っていくのだと思います。 我々の事業はその「いい会社」様と投資家様をつないで「いいサイクル」として社会が循環していけば目指すべき社会が実現すると思います。一般的に投資は資産形成だけになりがちですが、我々の考える「投資の果実」は「資産形成」、「社会形成」、投資家様の「こころの満足度」が 掛け合わさったものとして捉えていますので、投資の社会的意義やお金の価値が高まると考えています。

名称鎌倉投信株式会社
ミッション100年個人投資家に支持される長寿投信を目指し、
300年社会に貢献する企業を支援し、
1000年続く持続的な社会を育みます。
紹介〜鎌倉投信の会社の志〜

3つの「わ」が鎌倉投信の信条です。
「鎌倉投信は、」個人投資家の皆様の経済的な豊かさと、3つの「わ」(和・話・輪)を育む「場」でありたいと願います。

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