山口県主催で2022年7月から新たにスタートした社会課題解決にビジネスで取り組む社会起業家を育成するプログラム「やまぐち社会起業塾」の最終発表会が2023年1月21日(土)に、山口県旧県会議議事堂にて開催され、
12名の塾生が社会課題を解決するためのビジネスプランのプレゼンテーションを行いました。
快晴に恵まれた当日は、主催者である山口県関係者様、伴走支援者である県会議員や金融機関、士業、各分野の専門家の皆様、傍聴者の皆様他、50名を超える方々にご参加いただきました。
国の重要文化財でもある山口県旧県会議事堂の美しく厳かな雰囲気のある議場でプレゼンテーションがスタート。
食品ロス問題や防災問題、地域活性化など様々な塾生それぞれが掲げた社会課題を解決するためのビジネスプランを10分間で熱くプレゼンテーションしていただきました。
「どのプランも想像以上にレベルが高く、実現可能なものだった」という傍聴者の方のコメントの通り、皆さん素晴らしいプレゼンテーションでした。傍聴者からの投票で選ばれる共感大賞も各分野の有識者の投票で選ばれるYSE大賞も票が割れる展開でしたが、今回2名の受賞者が決定いたしました!
EMPATHY PRIZE(共感大賞):傍聴者からの「この人のプランを応援したい」という投票で選ばれる賞
川北 真三郎 さん 防災の課題を山口県内独自の取組みで解決
川北さんは現役の消防士であり防災のプロ。これまでの20年以上に渡る多くの被災地での現場経験から、小・中学生への防災教育を徹底することが、近い将来予想される南海トラフ大地震等を乗り切る根本解になるとの結論に達し、防災教育を主とするNPOの立ち上げを決意されました。団体名は、被災者ゼロの想いを込めた「NPO法人 零ZERO」。地域との連携も視野に入れながら、これまでの知見をベースに書籍、映像、アプリを作り、時間に追われる学校の先生に代わって子供たちに防災教育を施すというビジネスプランが、会場の多くの共感を集めました。
Yamaguchi Social Entrepreneur PRIZE(YSE大賞):各分野の有識者で構成される伴走支援者の審査で選ばれる賞
中川 孝典 さん 美祢市ジオパークの魅力を伝えるために、研究者のアートを活用!
中川さんは大学院で地質学の博士過程を修了した若き研究者。社会課題として秋吉台、秋芳洞などで世界的にも有名な美祢市の地域活性化を取り上げました。敬愛する微生物スケッチで有名なドイツの生物学者の名をとった「ヘッケルスタジオ」という会社を立上げ、地質研究者の描いたスケッチ、ドローイングをアート本として世に送りだし、地質学をわかりやすい形で観光客に楽しんでもらい、結果的に美祢への好奇心、関心を高めてもらうと同時に売れたアート本の収益は若い研究者たちの基礎研究費に還元させるというビジネスプランが、有識者の皆様から高い評価を頂き受賞に至りました。
川北さん、中川さん、本当におめでとうございます。そして塾生の皆さん本当にお疲れさまでした!
しかし、社会起業はこれからがスタート。皆さんが活躍し、山口を、日本を、世界を変えていくことを楽しみにしています!
最終発表会の様子は、以下のメディアでも取り上げられました。
2023年1月22日(日)毎日新聞
2023年1月22日(日)中国新聞