<emillyさん プロフィール>
東京生まれ。大学卒業後、都市銀行に入行。人が好きという動機で2000年に人材業界に入り、学生から50代まで幅広い年代のキャリア開発体系の企画立案に携わる。現職では、再就職支援ビジネスや、女性活躍支援を担当し、年齢・性別に縛られず、すべての人が転機を乗り越えて、自分らしく活躍するための支援を行なっている。

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独立してワークライフバランスを目指す

 私は銀行を退職してから人材業界に入り、現職では今年で10年になります。再就職支援やキャリア開発、職場での女性の活躍における分野で、キャリア支援制度の構築やカウンセラー、講師業に携わってきました。現職はとても充実していますが、求められる仕事の量はどの会社でも相当ハードです。ワークライフバランスを重視して考えると、やはり転職よりも独立かなと思いました。
 社会起業大学を選んだ理由は、「起業」に特化しているということと、「社会起業」と「社会」がついていたことでした。ただ起業するだけではなくて、自分のすることが社会の役に立つのなら、それがベストだと思ったからです。
 これまでの仕事では、組織と人の再生にどう関わり、乗り越えていくかということを多く経験してきて、人が変わることの難しさを現場レベルで見てきました。また、直近で立ち上げた女性活躍支援は、どうしたら女性が生き生きと会社の中でやっていけるのかということを、研修を通して社会に浸透させていくというものでした。女性は一般職(事務)、男性は総合職というような固定的な役割分担が日本企業はどうしても未だ根強くて。女性をサポート役と思っている会社がまだまだ多いのですね。本当に現場を変えていくには、女性だけではなく上司側、つまり男性側の意識改革も必要となると思っています。
 そして、このような環境でも努力してキャリアを積んできた女性たちは、頑張りすぎて、疲れてしまっていると思います。自分も含めてなのですが。その事実に気が付いたとき、独立するなら女性のキャリアを支援するだけではなく、女性の疲弊してしまった気持ちをときめかせられるような企画やサービスをやりたいなと思いました。セラピーやファッションや物、つまり外面と内面の両方において、自分の楽しい事・好きな事を通じてトキメキを思い出せるような「大人の女性のトキメキ塾」のようなもので、再生を促すことができたら良いなと思っています。

大人の女性のトキメキ塾で、“楽しい!”ことを思い出す

 自分にとって好きなこと、楽しいことをやっているときって、自然に胸がときめいていますよね。仕事をしすぎでいると、そういう自然な気持ちが抑圧されて、自分が何が好きだったのかも忘れていってしまうことがあると思います。
 論理的、効率的であることは立場が上がるにつれて当然求められますし、上昇志向のある女性なら周囲のMustに応えることはできるはずです。
 でもそればかりだと辛いですよね。なぜなら、人は感情の生き物で、女性は特にそうだからです。一見無駄に見えるけど「楽しい!」「好き!」と感じられることをすること。そういう「トキメキ」を思い出し、体験を増やすことで、それぞれの幸せにつながるのではないのかと思います。心理的な面もそうですし、物質的なもので満たされるのならそれはそれであり。自分へのご褒美も大賛成。現代の女性がもっとトキメキを思い出せたらいいなと思います。
 例えばセラピーの方法として絵を描くものもあります。選んだ色づかいで自分が欲しているものがわかることがあるし、言葉によってわかる方法もあります。忘れてしまっている自分の好きなこと、楽しいことを思い出し、今の自分は何に対して気持ちがリフレッシュするのか、喜べるのか、ということに重きをおくということですね。私は人の運命や人生を知るのが好きで、占星術もやりますので、そこから得たヒントも生かして皆さんが輝けるようにお手伝いできると思います。

次世代型の思考法「クリエイティブ・シンキング」

 この学校に入ってビックリしたことは、「社会事業価値創造論」のクラスの講師の方がかなり個性的だったことです。私も本業では講師をやりますし、外部の方もかなり知っていますが、その中でも類を見ないオリジナリティを持っていました。ビジネスにおける一般的な思考法の「ロジカルシンキング」に替わって、独自に開発された「クリエイティブシンキング」を推奨されています。
 例えばひとつの事柄に対して、人は通常“思い込み”ともいえる偏った思考パターンやイメージを持っているものです。このクラスでは特に「自らの固定観念や古い常識に創造的破壊を起こすこと」、また「あらゆる物事に潜む矛盾に気づき、それらを統合することで今までにない解決策(新しい視点)を生み出すこと」に重きをおいて、思考モデルを習得していきます。
例えば「グローバル化」には「世界中どこでも同じ製品が買える(効果=メリット)」がありますが、それが行き過ぎると、「単一的なものばかりになりやすい(逆効果=デメリット)」が発生します。同様に「ローカル化」には「地域特有のものが手に入る(効果)」と「限定した地域でしか手に入らない(逆効果)」があげられると思います。
 このように考えていくと流行のビジネスというのは、ひとつの事柄の効果が行きすぎて逆効果を生んでしまった際、相反するもうひとつの事柄がもてはやされた結果ということになります。ただの流行りではなく、ここであげられたふたつの事柄の相反する効果(「世界中どこでも同じ製品が買える(グローバル)」と「地域特有のものが手に入る(ローカル)」)を統合し、どちらも担保できるアイデアを生み出すことが、ソーシャルイノベーションに繋がるというわけです。
 これを、「売り手VS買い手」、「社会的課題VS経済的利益」など、様々なスケールで考えていき、最終的には自分の事業にも活用することで、「誰にも真似できないオリジナルの価値」を生み出していきます。今までの右肩あがりの日本社会であれば、上から言われたことをそのままやっていればよかったのですが、今は経営者ですら先が見えなくてそういう時代。価値を生み出していくには、自分の頭で考えていくクリエイティブさが必要になってくると思います。

学べることは知識だけじゃない。バカになって楽しむこと

 この学校では、本当に人には恵まれたと思います。同期の皆とは今もとても仲が良く、お互いがお互いのサポート役となり、利害関係のない不思議な関係を築いています。
 学校では教室で勉強するだけではなく、学園祭のようなものもありました。数名でチームを組んで、歌やら踊りやらクイズやらの出し物を出し合うのですが、私は同じクラスの二人とチームを組んで、AKBの「フライングゲット」を振り付けも含めて歌いました。真面目で物静かなタイプの男性がチームメイトの一人でしたが、「新たな自分に挑戦する!」ということでオリエンタルラジオの藤森を真似たチャラ男風の「合いの手」を入れて会場を湧かせたりしました。何度もみんなで練習して、衣装もそろえたりして、とにかく楽しかったですね。一緒に仲間と結束したり楽しんだりすることで、こんなに感情が解放されるのだということを実感しました。
 机上の勉強だけだったら、もっと教えてくれるところはあると思いますし、自分で本を読めばいい。でもこういう深いレベルの楽しみって、普通のビジネススクールではありえない経験ですね。一見無駄というか、授業でやってる内容とは関係ないですし。でも知識だけじゃないということを、身をもって感じましたね。ああやって仲間と一緒に楽しんだりすることって癒されるというか。楽しむこと、バカになることって大切なんだなと思いましたね。

社会起業大学は、私にとっての「第3の場所」

 人間って、居場所がとても大切で、それが欠けていると不安定になりますよね。だから仕事場が自分の居場所だと思って、ひたすら会社にいたりします。私にとって社会起業大学は、「プライベート」でも、「会社」でもない、「第3の場所」です。そこは一般的な友人との集まりとも少し違っていて、同じ「夢」のようなものを共有できる場所。人によって理想社会は違うと思いますが、この学校の門をたたく人は、何かしら自分なりの理想社会を持っていて、会社とかでは「非現実的」だと言われるようなことも堂々と言ってしまえるオープンさがあります。今、何かしら違和感を感じている人、何かを変えるために後押ししてもらいたい人、この学校をおすすめします。「第1」と「第2」で煮詰まっている人は、「第3」を得たことでリフレッシュされると思いますし。学校でやることはあくまでプランであって、現実はこれからです。同期の皆とは卒業後もお付き合いが続いていくと思いますので、今後の活躍がとても楽しみですね。

(撮影・記事 堀口美紀 http://mikihoriguchi.com/blog/ )


卒業生インタビュー

入学した経緯、社会起業大学での経験などについて

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卒業生のビジネスプラン

2010年の開校以来、卒業生はすでに300名を超え、60を超える社会起業家を輩出しています。


  • 「若者が町の課題解決に活躍できる」社会を創る
    特定非営利活動法人SET
    理事長 三井 俊介さん


  • 大人のひきこもり オルタナティブ・ライフ・プログラム
    一般社団法人COYOTE
    代表理事 川初真吾さん


  • ミャンマーから医と食で命を繋ぐ
    NPO法人 ミャンマー ファミリー・クニックと菜園の会 名知仁子さん


  • 女性が育児と仕事を両立し、自己実現出来る社会をつくる
    Brilliant Mother 代表
    三輪 恭子さん


  • 個性あふれる社会を創る 「つなぎなおし」プロジェクト
    つなぎなおしプロジェクト
    代表 木戸佑兒さん


  • 学生と社会人で「何のために働くのか」を気楽に真剣に語り合う場
    ハタモク(NPO法人申請準備中)
    代表理事 與良 昌浩さん


  • 介護分野の人手不足を解消し、高齢世代の雇用を創出する
    株式会社かい援隊本部
    代表取締役会長 新川 政信さん

  • ビジネスパーソンがやりがいと使命感を実感できる社会づくり
    都内大手企業 CSR推進委員会事務局長 山田由美子さん