メールマガジンご購読者のさま
こんにちは!
社会起業大学 事務局の辻 正登(つじ まさと)です。
このメールマガジン「SEC流ビジネスプランニング」では、
「社会起業大学(SEC)メソッドによる事業計画の創り方」を、実際の授業内容を基に具体的に解説していきたいと思います。
皆さまが、社会起業家という生き方・働き方を実現する、そのお役に立てられましたらとても嬉しいです!
前回は、ビジネスドメイン策定を深める手法として、
「 STP分析 」についてQBハウスの事例も基に解説しました。
ビジネスドメインを考える上では他にも役立つ手法があります。
「 ペルソナマーケティング 」です。
ペルソナマーケティングとは、
理想的な顧客(ペルソナ)を1人設定し、
その人の顔や性格、生活スタイルが浮かぶくらいに具体化することで本当の困りごとやニーズをとらえる手法です。
ペルソナを考えるときに考慮すべきは下記のような要素です。
年齢、性別、国籍、出身地、学歴、現住所、会社(仕事)、年収、趣味、よく読む雑誌、性格、好きなブランド、映画、ファッション、休日の過ごし方、口癖や座右の銘…
そして、そのペルソナは、
どんな人生を歩んできて、
どんな価値観を持っていて、
今どんなニーズがあるのか?
そんなリアルな個人像を描き、
その人のための商品・サービス、他にも立地、プロモーションなどを考えていきます。
それでは、ペルソナについて事例で一緒に考えてみたいと思います。
今回は、ペルソナマーケティングの成功事例として有名な、
「Soup Stock Tokyo」で考えてみたいと思います。
「食べるスープ」をコンセプトに、
働く女性を中心に支持を広げてきたスープ専門店です。
「Soup Stock Tokyo」では、
「秋野つゆ」という架空の人物をペルソナとして設定し、
「秋野つゆ」のためのマーケティング戦略を行い、成功を収めました。
そんなペルソナとして設定された「秋野つゆ」はこのような方です。
——————-
【 秋野つゆ 】
< プロファイル >
・37歳 女性 都内在住
・独身で経済的に余裕がある・都心で働くバリバリのキャリアウーマン
< 特徴 >
・社交的な性格・自分の時間を大切にする
・シンプルでセンスの良いものを追求する
・個性的でこだわりがある。
・装飾より機能を好む
・フォアグラよりレバ焼きを頼む
・プールに行ったらいきなりクロールから始める。
——————-
「Soup Stock Tokyo」は、
この秋野つゆをマーケティングの基軸として位置づけ、
それにしたがって、メニューや内装、立地を決めています。
このペルソナマーケティングにより、
なんと創業わずか10年で、売上高42億円にまで成長したのです。
いかがだったでしょうか?
ペルソナを設定し、試行錯誤しながら分析していく中で、
顧客が本当に必要としているニーズにたどり着くことができます。
今回の「ペルソナ分析」と「STP分析」は密接に関わっています。
この2つの分析を何度も行来きしていく中で、
自分ならではの差別化されたビジネスドメインを設定することができるのです。
「どんな顧客に」
「どんな価値を」
「どんな特徴のある商品サービスで」
ぜひ、ここでまた改めてビジネスドメインを見直してみてくださいね。