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社会起業大学 学長の林 浩喜（はやし ひろき）です。
このROCKY通信では、皆さんが、人生やビジネスのヒントとなるようなお話をさせていただければと思います。
皆さんのお役に立てましたら幸いです。
学童ケセラセラ説明会を終えて シューボーと塾の仲間達
土曜日、第3期やまぐち社会起業塾の3期生の“ファーストペンギン”がジャンプした。沖津秀一郎君（通称シューボー）は、もと国立中学校の国語の先生。そこから広告代理店の営業職を経てやまぐち社会起業塾の3期生に応募され、地獄の6か月を経て（笑）早くも起業した。開校おめでとう！民間学童ケセラセラ。（＠que.sera.sera_afterschool）
彼の掲げる社会課題は「共働き夫婦の家事・育児ストレスと子供たちの遊び・体験不足」というもの。自らがリアルタイムで経験している課題。つまり彼自身が当事者なのだ。そしてこの課題は30代から40代前半の比較的若い世代の多くの家族の共通課題だ。社起大本校でもここ数年同様の課題に取り組む人が多い。そのほとんどが女性だが。シューボーは多忙を極める30代の家長で、奥様も現職教員。子供も小学生と保育園児の幼い姉妹。
自分も酷似した経験があるので彼の辛さは良くわかる。前職で最も忙しかった頃、保育園の定刻に娘を迎えに行くことは出来なかった。いつも保育園に1人お残りで、娘を迎えに行く時の申し訳なさと言ったらなかった。娘にも先生にも。保育園の玄関に僕の影を見出すと、ダッシュしてカバンを取りに行き、スラインディングして飛び込んできたのを思い出す。
シューボーの説明会風景
シューボーが目指す世界は、「両親とも残業も厭わず仕事にしっかり集中出来て、子供達も存分に楽しみながら学べる民間学童」というもの。それを実現すべく今回起業の運びとなった次第だ。詳細は割愛するが、具体解決策つまり提供するプログラムは既存の学童とは差別化されており秀逸だ。
土曜日はその学童物件のお披露目と提供プログラムの説明会だった。説明会には多くのママが参加して熱心にメモや写メを取りつつ聞き入っていた。シューボーは塾の最終発表会を経験していることもあり、堂々とプレゼンテーションしていた。その説明資料は12月末の最終発表会の内容よりもさらに進化、深化しており感心してしまった。
古民家劇的ビフォーアフター 左シューボー/右まると僕
学童の建物は、光市室積にある象鼻ヶ岬という瀬戸内屈指の美しさを誇る半島の中間に位置する。東西に湾を抱える美景で、よくこんな好立地に味のある古民家物件を手に入れることができたもんだと感心することしきりだ。僕は購入直前の11月末に視察に訪れていた。建物はさすがに老朽化していたのだが、立地は素晴らしいもので学童以外にもいろいろな実験が出来そうだなというのが最初の印象だった。
それを塾同期生の石丸君（通称まる）がリノベーションを担当した。現在大手企業のサラリーマンだが、同じく社会起業家を目指している。高専で建築を専攻し、その時の知見を生かして古民家再生に力を注いでいる。早朝週末を使い自ら現場に入り大工仕事をするという変わり種だが、まさに彼のソーシャルミッションを実現しようとしている。今回は予算のこともあり、2人で共同作業をして何と実質1か月でリノベ―ションを仕上げてしまった。塾頭として、同期生がコラボして夢、ビジョンに向かって協働するなんてこれほど嬉しい話は無い。
付言したいことがもう一つある。塾2期生の山本君（通称オサム）が寒風吹きすさぶ中、来客車を一般道から駐車場へ誘導する為に旗を持って震えながらワークしていたことだ。後輩の為に自ら買って出てくれたのだろうが、感心してしまった。オサムも既に昨年4月に起業を果たしており、順調な立ち上がりでアポ取りも難しいくらい多忙にも拘わらず。社会起業家精神とはそういうことだと改めて再認識させてもらった次第だ。
学童ケセラセラからの眺め
