メールマガジンご購読者の皆様
いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。
社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
このROCKY通信では、皆さんが、人生やビジネスのヒントとなるようなお話をさせていただければと思います。
皆さんのお役に立てましたら幸いです。
「山口ポーズ」での発表終了時
第3回の「やまぐち社会起業塾」の最終発表会は日曜日に重文指定されている県の旧県会議事堂にて行われた。県民の皆様への本プログラムの提供もこれで3年目となった。毎年個性的な人々が塾の門戸を叩いてくるが、今年度の3期生は明確な社会課題を持っている人が多かった。言語化できていない人もいたが、そうであっても「どうにかしたいんじゃ」という強い思いを持っている人が多かった。それも原体験にリンクしている人が。社会起業とは「社会課題×ビジネス」なのだが、より大事なのは前者の社会課題の選択だ。中にはビジネスの方が優先していて、そこに社会性を加えたいと今後の方向性を模索して入門して来る人もいたが、それはそれで良いことだと思う。社会起業家の定義自体もまちまちで、広義狭義で世界に150はあると聞いている。僕は主観ながら社会起業家は取り組む社会課題の選定がその役割の51%だと思う。本音では99%と言いたいところだが 笑
3期生の個性は、いくつかあった。
私見を交えると、解釈は以下のようになる。
自社の売上が伸びても利益が増えても何故か心が満足しない、、、
一度しかない貴重な人生を自分や自社の為だけでなく、社会の変革、良化に賭したいという意志をもって塾の門戸を叩いた人がいた印象だ
結論、社会起業家というのは他者のために尽くす人という“Servant Leadership”な存在なのだから
最終発表会風景
しかし毎年度のことながら、塾生の皆さんの頑張りには頭が下がる。仕事やボランティアをしながら、育児や家事も抱えながら半年間を乗り切るのだから。それは社会変革に先立つ自己変革のプロセスでもある。塾では最低でもオフィシャルベースで50枚以上のアウトプットを出すことが求められる。30年前に米国MBA留学のブームがあったのだが、そのころ「地獄のバージニア」といわれるバージニア大“DARDEN SCHOOL”という2年間のMBAプログラムがあった。ランキングでは20位外だったが、” THE HELL SCHOOL”と呼ばれ、上位校からも恐れられていた。課される課題量がハンパではなかったからだ。
当塾はそこまでではないにしろ、仕事を抱えながらの人々が殆どであり、中にはビジネス未経験の方も多くおられたので、結果的に睡眠時間を削って課題に取組むという点では相違ない。だから塾生の本気の努力には心より敬意を表す次第だ。なんだか映画「愛と青春の旅立ち」の鬼教官フォーリー軍曹になった気分だ。笑
卒塾を機に、今日から社会起業家としての第一歩を踏み出してほしい。勇気をもって。そして日々生じるその過程での苦悩を“YSE”(塾生のOB組織)の仲間で共有し、解決策を模索しつつ更なる高みを共に目指して欲しい。起業というカタチではなくとも、社会起業家精神だけはもって生きてもらいたい。そのために設けられた我らが塾なのだから。
旧県会議事堂