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社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
このROCKY通信では、皆さんが、人生やビジネスのヒントとなるようなお話をさせていただければと思います。
皆さんのお役に立てましたら幸いです。
イベントを終えて塾生たちと
先週は忙しい週だったので、かなり疲れていた。しかし週末は岩国市、同市錦町訪問に加えて「やまぐち社会起業塾」の塾生の主催するイベントの2連発。ちょっとキツイかな、と一瞬思ったが大いに楽しみ学ぶことが出来た。塾生たちは社会起業家候補とはいえ、投資を伴うビジネスを展開しようとしている人もいる。そのような塾生には例年時間の許す限り現地を案内してもらうようにしている。これは社期大生の場合も同様だ。前職が投資型のビジネスだったので、そこは得意分野だ。条件交渉等も含め、自分の実体験からアドバイスが出来るからだ。
まずは岩国市街地でM君の投資先候補の物件を3か所まわる。行政や医師も巻き込んでの子供向け心理医療カウンセリング施設を創るM君の構想は大きい。時代の要請があると同時に社会的な意義もあり、ぜひとも実現して欲しいと思っている。そして深山幽谷の同市錦町で山葵づくりを家業とするF君に、既存の山葵畑と新たなビジネスモデルを構築中のロケーションを見せてもらった。奇想天外の立地だった。これが実現するときっと話題となること間違いなしであり、仕事不足や高齢化に苦しむ錦町自体のブランディングにも寄与することになりそうだ。
錦町の山奥に佇む樹齢800年の大桜、天然鮎の炭焼、金雀
翌日土曜は早朝より叩きつけるような激しい雷雨の中、F君に錦町の埋もれた名所を案内してもらった。深山には素晴らしいというコトバでは納まり切らない桜や杉の巨大な銘木、そして数多く点在する本物の古民家などを見て回った。たぶん県内の人々も殆ど知らないであろう隠れ資産だ。地元の人々はそれらを活用して観光化したいだろうが、僕は誠に勝手ながら経済性は二の次にしてこのまま静かにあって欲しいと内心思った。また食の分野でも日本一に何度も選ばれた天然鮎の炭焼やF君オリジナルの山葵丼もすこぶる美味なものであった。特にF君のつくる「甘い山葵」はちょっとした驚きだった。そして念願の「金雀」という幻の日本酒を初体験できたのも嬉しかった。
N君初主催のマルシェイベント
午後からは田布施町で初のマルシェイベントを仕掛けるN君の現場視察と激励に出向いた。そして彼が計画している移築古民家を使った海辺のレストランカフェの立地診断も目的だった。ついでに彼の生活拠点であり子供キャンプや子供塾を実施している離島の馬島(うしま)も視察した。マルシェは雷雨で人出が心配だったが、上々の賑わいでホッとした。仕掛け人のN君は雨の中を傘もささずに走り回っていたが、準備の疲れもあり、さすがに体調を崩したようで少し心配だ。
レストランカフェの立地は申し分なし。地元食材しか使わないコンセプトで、きっと多くの観光客や地元民で賑わうことだろう。離島は人家が5軒しかないにも関わらず、とてもオープンで明るい島の雰囲気が気に入った。その夜は隣町の室積の民泊に宿を求めた。民泊は初体験だったが何の問題もなかった。友達の家に泊めてもらっている感覚で、雑談に宿主も加わって楽しかった。
かねこキッズ祭り 2024
そして日曜日、早朝より宇部市まで2時間の大移動し「かねこキッズ祭り」という名物イベントに参加してきた。これは塾の伴走支援者でもある金子淳子さんという地元の小児科医が19年も継続してきたシャッター商店街を利しての子供の祭典。半日の子供祭なのだが、今では3千人が参加するまでに成長している。北海道から沖縄まで日本中の出店者が集まる一大ボランティアイベントだ。
今回は金子さんからのお誘いもあり、我々の塾のOB組織である“YSE”として参加することになった。OBによる周到な準備のもと、現役生がオペレーションに加勢することで賑わいを演出することが出来た。女の子にはドライフラワーやドングリ、松ぼっくりを使ってレイを作ってもらい、男の子は竹風車や竹けん玉、木製ヨーヨーなどで楽しんでもらった。僕は子供達への声掛けの役割だった。30年前に毎週のようにやっていた百貨店でのベーグル催事での呼び込みを懐かしく思い出した。
平日にも増して忙しい秋の週末だった。さすがに身体は疲れたが、地方における多くの社会課題を直に見ることができ、収穫もあった。やはり文字情報だけでなく現場を見ることは大切だな。塾生の皆さんありがとう!
錦町の水墨画のような風景