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【 ROCKY通信 】第241  50年振りのノーベル平和賞 日本原水爆被害者団体協議会

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社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
 

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【 ROCKY通信 】第241回  50年振りのノーベル平和賞 日本原水爆被害者団体協議会

ノーベル平和賞受賞の一報を受ける箕牧理事長 (引用:朝日新聞デジタル)

 

オバマ元大統領と前理事長坪井直さん(故人) 2016年  (引用:共同通信)

 

 

日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のことは詳細までは知らなかった。NHKのニュースでオバマ元大統領と広島平和記念公園で固い握手を交わしていた前代表者のおじいちゃんを覚えていたのと、毎年被爆体験を次世代に伝承するシンポジウムを開催されている本気の団体という程度の認識だった。小中時代に4年も広島に住んでいたにもかかわらず恥ずかしい限りだ。

 

ノーベル賞発表の季節になると、毎年科学系の候補の名前が上がり今年もまた日本から誰か選出されるのかな?という期待が高まる。普段新聞を読まない自分が、ついつい気になってコンビニで購入する。今回は、出張先で結果を知った。ノーベル平和賞?それも団体で?国境なき医師団のことをつい思い出し、嬉しい驚きを感じた。ノーベル賞は6分野が対象となるが、平和賞は過去の選出に問題があり一部には廃止すべきとの声もあるそうだが、個人的に平和賞にもっとも尊敬の念が湧く。

 

僕の中のヒーローヒロインであるマザー・テレサやネルソン・マンデラ、マーティン・ルーサーキングJrといった命懸けの革命家(そう呼びたい)や社会起業家の象徴ムハマド・ユヌスといったザ・グレートたちが名を連ねて来たからだ。だから今回の被団協の受賞はとても嬉しかった。半世紀前に同賞を受けた佐藤栄作氏の非核三原則にも日本の文脈的にも合致するし受賞にあたってのミッションを感じる。

ネルソン・マンデラ マザー・テレサ  ムハマド・ユヌス

(引用:「新装版ネルソン・マンデラ伝」明石書店、World Performing Blog、東日新聞)

 

しかし21世紀になってもいまだ戦争が続くこの世界。ロシア・ウクライナ、イスラエル・パレスチナ自治区・イラン、そして日本の近隣では北朝鮮・韓国や中国・台湾も一触即発の危機にある。為政者による核使用への言及も含めて。いつも思っている。いったいみんな何をしているんだろう?と。第二次大戦終結から80年経って、当事者がいなくなりつつある中で、人類史のペインを忘れてしまったんだろうか。

 

小倉出身の両親から何度か聞いたのだが、原爆は長崎でなく小倉に投下される予定だったそうだ。八幡製鉄をはじめに国を支える一大重工業地帯だったからだ。長崎への原爆投下日は小倉の上空が悪天で、B29は急遽長崎に投下するよう予定が変更されたそうだ。幼少期に父母から幼少期に何度か「もし小倉に原爆が落とされとったら、浩喜も生れんかったかもしれんね」と言われた。その瞬間だけはゾッとしたのを覚えているが、あとは毎夏の平和記念式典をメディアを通じ傍目で見て「抽象化された核の恐怖」を何となく感じていたくらいだ。そして他人事のようにこれまで生きて来た。広島の平和記念資料館の展示を見た時も、恐怖はあったがどこか客観的だった。漫画「はだしのゲン」で、ゲンの家族が倒壊した家の下敷きとなり火が回り、弟が「かあちゃーん、あんちゃーん、あついよー、あついよー」と繰り返した悲痛の叫びだけはリアルな自分事のように想像してしまい、以来トラウマになってしまったが、、、

 

「はだしのゲン」でトラウマとなった場面(引用:朝日新聞デジタル)

 

歴史は繰りかえすというが、このままいくと世界史の年表には、新たな悲劇が書き加えることになりかねない。自分はどうしたらいいのだろう?まずは他国の人にどうこう言う前に自分の態度姿勢を変えねば。被爆国民として、当事者にはなれなくとも「共事者」にはならなければと思う。あと戦争は政治や宗教上のいさかいが原因となることが多いので、批判することはあっても尊重はしたい。また経済的観点では自国益だけに固執しない態度をとりたい。しかし最も大事なのは国家同士の話ではなく、一個人として他国の人々を尊敬できるようになりたいと思う。

 

補記

先週電車の中で聞きなれない言語を話す外国人旅行グループがいたので話しかけてみた。イスラエル人だった。パレスチナとの現状について少しやりとりしたのだが、メンバーは一様に顔が強張っていた。その微妙な表情からは、絶対に自分たちだけは正しいという意固地さは感じられなかった。一個人としてはみんな何てバカげたことをしているのだろうと分かっているのだ。

 

 


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