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社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
このROCKY通信では、皆さんが、人生やビジネスのヒントとなるようなお話をさせていただければと思います。
皆さんのお役に立てましたら幸いです。
4年ほど前、藤䉤庸一さんの拠点である和歌山県白浜町に出向いてお会いしてきた。藤䉤さんはプロテスタント系のキリスト教の牧師であり社会起業家でもある。一度社起大でもご講演いただいた。そんなご縁の藤䉤さんが、新たなビジョンに向けて動き出している。
18年で1000人以上の自殺願望者を救って来られたのだが、その次の一手だ。詳細は今週土曜17時からの特別対談でお伺いするとして、先日のお話では新しい施設の構想をしているそうだ。ぜひ社会起業の最前線のお話をお聞き頂きたい。またその趣旨にご賛同いただけた方には、寄付のご協力をお願いしたい。
藤䉤さんは歴とした現役の牧師さんである。イエスキリストからのミッションとして、他者から見捨てられ、自分すら見捨ててしまった人々の救済をされている。まさに命の魂の救済だ。だが言葉での救済に留まらず、その方々の自立支援までワンストップで支援する社会起業家としての動きもされており、僕はそこにも敬意を払っている。
ご本人は意図されていないと思うのだが、その活動を構造可視化すると単なる自殺抑止ではなく再発防止の根幹に注射針を打ち込むものだ。前者だけでも賞賛に値するものだが、後者まで1人の人間で2役こなしているとは、、、これは奇跡だ。だから藤䉤さんは自身の健康を呈してまでの献身。対処療法ではなく原因療法。ダイレクトサービスではなくシステムチェンジ、フレームワークチェンジ。
具体的には、自殺未遂者の人々に、
教会付帯の施設で共同生活を営ませ(社会適応力の回復)、
自ら運営する弁当、惣菜の製造販売する中食ビジネスで働いてもらい(就労力の回復)
賃金を得てもらい(経済力の回復)
最後は施設を卒業させる(自愛心の回復)
そして、、、自立
以前藤䉤さんから聞いたが、東日本の自殺の名所は福井の東尋坊。西日本は三段壁だそうだ。季節を問わず日本中から決意を固めた人々が三段壁に来るそうだ。しかし断崖の脇にある「いのちの電話」が目に入り、最後に自声を誰かに聞いてもらおうと受話器を取る。その電話が藤䉤さんのところにゆくという流れだ。その活動は映画やNHKのドキュメンタリーでも取り上げられて来たので、ご存知の方も多いであろう。
ここのところ体調を崩しがちだった藤䉤さんだが、ここ最近は精力的に飛び回られている。ぜひ夢を実現してもらいたいと思う。
三段壁は自然浸食により出来た見事な断崖絶壁で、太平洋も一望する景勝地だ。白浜には学生時代に部活の合宿で来たことがあったが、三段壁のことは知らなかった。遠景としてみれば実に美しいが、崖際に立つと足が竦む。
中野のミニシアターで藤䉤さんの映画を観て感動して、すぐに電話し訪問させていただいた。その時の藤藪さんの印象は分刻みで仕事をされておられ、一体いつ寝ているのだろう?というもの。日中は中食の仕事(お弁当惣菜の製造、仕出し等)をこなし、行政や小学校とのやりとり、施設の住人たち(自殺未遂者)の指導や諸々の苦情処理、そして週末には本業の牧師としての仕事が。
実は施設に僕も泊めていただいたのだが、真夜中にも何やら電話でシリアスなやり取りを誰かとしている。そして外出。翌日聞くと、三段壁で自殺をしようとしていた人からの電話だったようで、彼女を助けに三段壁に向かったとのことだった。僕よりもひと回り若い藤䉤さんだが、いくらイエスキリストの御加護があるとはいえ、心配になった記憶がある。
施設で共同生活をしている人々は皆さん訳があって自死を選ぼうとした人々だ。頼るべき身内や友人もいない人が多いそうだ。個室は与えられていたが、食事は当番制で共同、入浴や掃除洗濯も共同だったように記憶している。施設に使用されている一軒家は正直かなり老朽化していた。多分昭和中期のものだろう。藤䉤さんには悪いが、通常の生活をしている人間には、お世辞にも住み良いとは思えなかった。
今回の構想は現在地から移転し、大きく安全な施設を創り、老若男女の社会的弱者と呼ばれる人々が共同生活を営めるようにするというものだそうだ。行政や福祉財団との交渉は多難を極め、茨の道を一歩一歩前に進まれている。まるで十字架を背負ったイエスキリストのように。
お時間があるならば、今週末の特別企画を覗いて頂きたい。
読者の皆さんにも、きっと自分にしか出来ない社会貢献について考えるキッカケにして頂けると思う。
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