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【 ROCKY通信 】第179回 「宗教の危機」

メールマガジンご購読者の皆様
 

いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。

社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
 

このROCKY通信では、皆さんが、人生やビジネスのヒントとなるようなお話をさせていただければと思います。

 

皆さんのお役に立てましたら幸いです。


 
 

【 ROCKY通信 】第179回 「宗教の危機」

 

年始の父の葬儀で実家に帰ると、新しいお坊さんが来られていた。前職では広告関係のお仕事をされていたそうだ。確か前代のお坊さんも、実家はお寺さんだったようだがメーカー勤務経験者だったそうだ。ともに娑婆をご経験されているユニークなお坊さんたちだ。雑句婆濫な会話を持ちかけると、同様なスタンスでの答えが返ってくる。教義に厳格な高僧とは異なり、親しみやすく同目線で話ができ、気安くお付き合いができるので有難く思っている。

 

さて雑談の中で感じたのは、

宗教の世界でも少子高齢化の問題、経済停滞の問題の余波を受けていることだ。推測の域だが、いや現実だと思うが、まず檀家が高齢化しており、自然減は当然として独居になれば施設に入ったり、都会の娘息子さんの元に引き取られるという社会減も起きる。ストレートに言えば、客数減だ。

自分の知る限りでは、お坊さんの売上獲得機会は、葬式でのお務め、戒名伝授、その後の諸々の法事等である。これらによる収入機会は当然檀家数(客数)に依存する。また、経済が長期的に停滞している昨今、一度のお布施の額(客単価)にも影響が出ているそうだ。そしてお坊さん自体も高齢化し、お寺の跡取りが不足しており無縁仏どころか無縁寺(廃寺)が出てくる様相である。

 

 

 

お坊さんとて生活がある。カトリック教の例外を除けば、妻帯し家族も持つので食費、教育費、自宅のローンだってあるだろう。となれば、お布施の総額(売上)が自身の生活を左右することになる。聖職といえども、生職なのだ。自らが生きてゆかねばならないのだ。

 

経営戦略の第一人者マイケル・ポーターの「5つの力」を使うと、すでに競合は3大宗教の他教ではなく、新興宗教はもちろんのこと、精神医療、心理セラピスト、カウンセリングといった異領域も現世救済という意味では競合となっているはずだ。

そして最後には今国家をあげて取り組み中のDXやAIも競合となってくることだろう。あらゆる不安や恐れをデータ化し解析すれば現世救済も可能だろう。信仰とは縁のない、お坊さんや神父に馴染みのない若者にしてみれば同等の選択肢になると思う。宗教のイノベーション、うーんちょっと怖いな。笑

 

あらゆる職業が、お金という対価をいただくことで存続するという解釈に立てば、全てがビジネスということにもなる。聖職者も公務員も、芸術家とてそれは同じだ。そんな中でもし違いがあるとすれば、利己の精神で仕事を提供しているか、利他の精神でしているかの違いだけだ。そう考えると、後者であれば万人が社会起業家あるいは社会起業家的存在とも言えるわけだ。

 

 


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