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社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
このROCKY通信では、皆さんが、人生やビジネスのヒントとなるようなお話をさせていただければと思います。
皆さんのお役に立てましたら幸いです。
少し遅くなったが、昨年度の広告大賞はコレだ!初めて見て以来虜になって毎回電車の中吊りやホームで見つけるたびにスマホで写真を取り続けてきた。何の意味もないのだが、なんだか撮ってしまう。暴力抑制への呼びかけに、不思議なユーモアと暖かさがあるこの東京都交通局の公共広告は、愛してやまないものがある。しかし駅員への暴力って信じ難いけど広告になるくらいだから本当に多いんだろうな。
まずは何がいいって、ネコを擬人的に主人公としてキャスティングしたこと。動物は、特に哺乳動物は人々の共感を呼びやすい。特に犬猫は絶対王者。好き嫌いはあれど、誰も頬が緩んでしまう愛らしさがネコにはある。
インパクトを大事にする僕ですが、この暴力という痛みを伴うネガなテーマを、暖かみのある表現で誰もが当事者になり得ることを訴えている。なんだか暖かいんです。インパクトの出し方にも色々あるんだな。直接的にインパクトを与えるのが一番シンプルなのだが、ユーモアに転じることでより記憶に残るんだね。北風と太陽の太陽だね。
初めてこの広告を見て、もう1年くらい経つのではなかろうか?なのに今もずっと心に残っている。たまたまどこかの駅に残されているポスターを見ると嬉しくなってまた写真を撮ってしまう。なぜか地方の駅でも見たような気もする。
ここに対比したい広告がもう1枚ある。同じく東京都の交通局制作の藤岡弘を起用したものだ。僕の世代の永遠のヒーロー、仮面ライダー1号本郷タケシだ。そうでなくともこの濃いキャラの藤岡さんは、僕らの世代には正義の象徴。言われたら聞くしかないよね、くらいの圧倒的説得力がある。ハイ兄貴!みたいな。笑
でも、迫力あふれる藤岡弘をもってしてもニャン太にはかなわない。藤岡さんは僕ら中高年男子には響くが、ニャン太は世代を超えた全市民に響くんだ。ニャン太おそるべし!
この広告をどこのエージェンシーが制作したのか知らないが、僕は近年の公共広告の最高傑作だと思う。