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【 ROCKY通信 】第137回 広島焼の店舗に学ぶ企業存続の第1条件!

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いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。

社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
 

このROCKY通信では、僕が社会起業家の育成・支援に携わっている中での経験や僕自身の人生での学びや考えをシェアさせていただいています。
皆様の起業のお役に立てられましたら幸いです。
 
 

【 ROCKY通信 】第137回
広島焼の店舗に学ぶ企業存続の第1条件!

鉄板上で食すシズル感満点の広島焼

 

久々に広島に出張した。ここ30年、到着もしくは出発が昼前後だといつも駅ビルにある「お好み村」に行く。広島焼の店舗が軒を連ねているのだが、大行列ができていて待ち時間最低半時間の店が2軒、あとはちょい行列で待ち時間10分以下の店が3軒、そして即入店可の閑古鳥の店が2軒の3パターンからなる。そしてそれは20年以上の間、殆ど変わらない。

僕は毎回敢えて違う店を選ぶ。そしてその繁盛格差の理由を探る。ちと趣味が悪いが、それもこのお好み横丁の楽しみの一つだ。

 

広島駅の「お好み村」

 

行列ができる店は、行列が行列を呼ぶという側面もあるのだろうが、ハッキリ言って美味い。待ち客のいない店は不味い。これが結論だ。接客レベルはどこもそう変わりはない。お好み焼きのような日常食はやはり「味」で勝負が決まる。店の味に対する飽くなき努力が明暗を分ける。ちゃんとお客さんは分かっているのだ。

その差分の理由は自分のような素人ですら分かる。オープンキッチンなので調理を見ていれば分かるし、食せば決定的に分かる。それなのに閑古鳥の店はずっと半端な商品を提供し続けている。なぜもっと営業努力をしないのか、、、不思議で仕方ない。

 

目の前で焼き上げるのも広島焼の醍醐味

 

例えば、ペケな店の理由を挙げてみると

① 生地のグルテンがちゃんと引き出せていない(その場合粉っぽい風味になる)

② 天かすが古い(香ばしさ、味の奥行きを出せない)

③ キャベツの切り方が荒い(食感が変わるし素材の甘みが出ない 実はこれは大事!)

④ もやしの量が少ない(細もやしのシャキシャキ感が無いと楽しみ半減)

⑤ 豚肉の冷凍臭がする(食欲を失う)

⑥ イカ、エビの解凍がいい加減(解凍下手だと味も一緒に飛ぶ)

⑦ そばを茹ですぎてネチョネチョになっている(ゲル化して、そばの食感無し)

⑧ そばの焼きが甘く、半ナマっぽい(火はキッチリ通さないと、お好み焼きではない)

⑨ 卵を焼きすぎて焦がしている(せっかくの卵の甘みが失せる)

⑩ 調理が雑然とした流れ作業になっており、何となく愛がない!笑

 

それに比して行列店は、上記の内容がきちんと押さえられているだけでなく、小さなプラスアルファの努力もしている。

 

例えば、

① 生地を鉄板上でクレープ状にしたあと、とろろ昆布を乗せたり、ケチャップを塗ったり、軽くホワイトペッパーを振ったりする(コレ、やるのとやらないので味わいが大きく変わる)

② 広島焼の命とも言える甘いオタフクソースだけでなく、辛口のカープソースを置いていて両方の味を楽しめる(両方とも美味しいが、前半戦オタフク、後半戦でカープソースをかけると非常に具合がよろしい)

③ 焼く位置を鉄板の上でこまめに移動させている(これで火の入り具合を調整しているのだろう、多分鉄板の温度が場所で異なるのでは?)

④ 順番待ちの客が、着席と同時に熱々のお好み焼きが供される(⑤とも関連しているが、列車待ちという駅の特性も意識しているのだろう)

⑤ キッチンとフロアの担当が、こまめにコミュニケーションを取っている(まるでサッカーゲームで、パス回しをしているようだ)

 

美しき広島焼の断面

 

たかがお好み焼き、されどお好み焼き。広島にいた小中学時代から広島焼は日常的に食べていたので、今でも年に一度は急に食べたくなる。東京で行く広島焼の店は、正直あまり美味くない。どうしてこうなるの?みたいなとんでもなく不味い店もある。笑 東京でベストな店でも多分広島の真ん中レベルの店くらいだろう。

それでもたまに無性に食べたくなるのは、きっとあの甘いオタフクソースの味に理由があるのではと思う。まさにマジックソースだ。書き出すとキリがないのでやめるが、ただ甘いわけではない。野菜や果物のエキスが詰まった自然で奥行きのある甘さだ。酸味やスパイス感なども一体となったオリジナリティの高い傑作と言える。

 

広島を代表するお好みソース オタフクソースとカープソース

 

他山の石。自分のことは意外に分からないものだ。名店と言われる店舗のオーナーは毎日のように自ら試食するという。どんなビジネスも、トップから社員まで、自らの商品・サービスを客観視し、襟を正し続ける努力を惜しまないことが存続の最低条件だ。マーケティングだの財務戦略だのはその後の話だ。


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