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【ROCKY通信 】第107回 人生のセカンドステージを考える映画5本

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いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。

社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
 

このROCKY通信では、僕が社会起業家の育成・支援に携わっている中での経験や僕自身の人生での学びや考えをシェアさせていただいています。
皆様の起業のお役に立てられましたら幸いです。
 
 

【 ROCKY通信 】第107回
人生のセカンドステージを考える映画5本

今日はシニア、プレシニアの生き方、セカンドステージについての映画をご紹介したい。2月15日のロッキー通信でもタイトルだけご紹介した「生きる」「学校Ⅲ」「最高の人生の見つけ方」「マイ・インターン」「終わった人」の新旧5作。40代以上の方々にぜひご覧になって頂きたい。

先週から社起大でも50代を中心とした方々のための「ライフデザイン講座」を開講している。自分もその年齢に該当することもあり、決して他人事ではない。ここ5年くらい同世代のビジネスマンに元気が無いのがずっと気になっていた。また総じてセカンドステージへの準備、スタートが少し遅いとも感じていた。準備は具体的活動でなくとも内省、自己分析等できることはいくらでもある。定年ギリギリになって、今度は違うことをやりたいが何をしようか?社会貢献に興味があるのだが何から始めたら良いのか?等々。

忙しいビジネス生活で、「人生の意味」を俯瞰し自問する機会も無かったのかもしれない。昨年“THE21”というビジネス誌にも関連する事柄を言及させて頂いたので、ご興味のおありの方はご参考下さい。

 

「THE21」2021年3月号(PHP研究所)

 

▼拙筆記事:THE 21オンライン

「成功しても満たされなかった人が、50代で気づいた「本当にやりたかったこと」」

成功しても満たされなかった人が、50代で気づいた「本当にやりたかったこと」
50代を迎えると、会社での自分の立ち位置がわかってくる。人生後半戦はどのように生きていくべきなのか。社会起業大学学長・林浩喜氏は自らの人生を振り返り、「自己ミッション」を確立することが重要だと語る。

 

 

「生きる」1952年/ヒューマンドラマ

黒澤明監督の代表作の1つ。5年前に初めて観た。志村喬演じる生真面目な市役所の職員の人生ストーリー。市役所員になった初志を忘れ、日々の雑務に無為な時間を費やす日々。市民の声には向き合うことなくセクショナリズムの因習に従い、それらの声はたらい回しにされる。

男はそんな日常に慣れ切っていたのだが、ある日胃癌であることが発覚し、初めて自分の「人生の意味」を考え始める。そして元部下の若い女性が転職先でおもちゃ作りに熱中し、やり甲斐、生きがいを実感していることを知る。そして最後に「あなたも何かを創ってみては?」と言われ、土壇場で男はやっとスイッチが入る。市民の声を実現すべく公園作りに余命をかけ、自らの力で内外の万難を排して完成する。そして半年後に「満足の死」を迎える。その鬼気迫る働きは関係者達により語られ、市民からは感謝される。

人生はどのようなプロセスを経ようが「死の瞬間にVサインできるか?」が主題だ。その為にはソーシャルミッションの定義が不可欠であり、その実行こそが幸福や成功につながるのだと再認識させられた。

 

「学校Ⅲ」1998年作/ヒューマンドラマ

寅さんシリーズで知られる山田洋次監督の学校4部作の3作目。大手証券会社を突然リストラされた小林稔侍演ずる男の変容と人生再起をかけて職業訓練校に集まったクラスメート達とのエンパシーの物語。

かつて第一線の営業部長として辣腕を振るっていた男は突然の人員整理の対象となり、自ら退職の道を選ぶ。しかし過去の栄光、プライドが捨てられず、再就職先も見つからない。元部下にも仕事先の紹介依頼をするが明らかに迷惑がられている。クラスの仲間からもプライドが邪魔して孤立する。かたや女性起業家として活躍する妻ともすれ違いで別居状態。実にリアルな描写で男の胸中が痛いほど伝わってくる。

そんな中でクラスメートであるシングルマザー役の大竹しのぶとの愛情、仲間たちとの友情を経て、古い自分と決別し新たな一歩を踏み出す。その変容のプロセスが琴線に触れる。主人公は障害児を持ちつつ必死の思いで訓練校に学ぶ大竹しのぶの役柄なのだろうが、僕は男の心理描写の方に意識がいってしまった。人間の心の機微を愛情を持って表現する山田洋次の世界、沁みずにはおれない作品。

 

「マイ・インターン」2015年作/ヒューマンコメディ

ロバート・デ・ニーロ扮する主役は70歳のリタイア族。印刷会社の元部長だが営業から企画まで多くの畑を経験している。妻に先立たれ、1人世界中を旅して廻り、ゴルフやヨガなど現役時代やりたかったことを一通りこなすが、満足感、充足感は得られない。そこでやっと気づく。人生で大切なのは「仕事」と「恋愛」だと。そして破竹の勢いのアパレルIT企業に何とシニアインターン応募する。30代女性創業者兼CEOの直轄部下となり公のみならず彼女の「私」にも関わることとなる。

この映画で示唆されるのは、シニアには「経験」というシニアならではの持ち味があること。誠実に接すれば若者から信頼も得られること。そして恋愛は生涯の華であり生きる活力となること。笑える場面も多く、週末にビールでも飲みながら観るのがお勧め。

 

「最高の人生の見つけ方」2007年作/ヒューマンドラマ

70代?にして共に余命半年を宣告された、対照的な人生を送ってきたジャック・ニコルソン演じる豪腕経営者とモーガン・フリーマン演じる地道な自動車修理工の人生ストーリー。ニコルソンの役は叩き上げの起業家で何よりも自らの富と地位の獲得に全てを注いだ人生。私生活では離婚を繰り返し独り者。一方フリーマンの役割は、訳あって自動車修理工という職業に就いたが、家族のために自らの夢を諦め真面目に生きてきた男。

そんな両者が病院で同室となり、2人で書き出した「最期にやることリスト」を一緒に実行に移すことになる。大冒険を経て無二の親友となる2人。どのような人にも必ず人生ストーリーがあり、死を迎えるにあたり何が大切かを問われる。人生の有限性についても再認識させられる。名優2人の絶妙なる演技が見所。

 

「終わった人」2018年作/ヒューマンコメディ

舘ひろし演じる男は岩手から東大に入学し、メガバンクで仕事一筋に勤め上げて定年を迎える。役員にはなれなかったが、それなりに自己満足もしている。黒木瞳演じる妻は美容師の仕事に打ち込んでおり、独立に向け準備中。経済的にはなんら問題ないのだが、無趣味でコミュニティも持たない男はやることが何もなく手持ち無沙汰な日々。図書館やカルチャーセンターに通ったりするがどうにもしっくりこない。恋愛のチャンスもあったが成就しない。また再就職を探そうとハローワークに行くも立派すぎる履歴が邪魔をする。ジムで出会った若い起業家をサポートする仕事を得るが、その創業者が急死し、成り行きから代表となるも会社は不幸にも倒産し1億の個人負債を抱えることに。家族は騒動となるが、なんとか離婚には至らず東京と岩手で夫婦別居(卒婚)という形でのハッピーエンディングとなる。

定年、再就職、リカレント、家族問題、夫婦問題、恋愛、故郷といったシニア世代共通のイベントをなぞる。ビジネスピープルがリアルに自分の将来を「予習」することができる便利な邦画だ。

 

 


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