「できれば早く会社員から独立して起業したい!」
「起業して自分でビジネスをやってみたい!」
と、将来的に起業を考えている方は増えています。
ただ最近では、「起業して稼いで贅沢な生活を送りたい」というよりも、「自分の人生を賭けられるような意義のある起業をしたい」という目的で起業を考えている方が増えている傾向にあるようです。
ただ、起業支援の現場にいると、
「自分にとって意義のある起業とは一体何なのか」
「そんな起業のアイディアはどのようにして見つけられるのか」
それがわからずにモヤモヤしているという声もよく耳にしてきました。
そこで本記事では、起業アイディアを探しているという方へ
12年間社会起業家の育成・支援を行ってきた社会起業大学が培ってきた独自メソッドである「SEC METHOD(セックメソッド)」を基に、「人生を賭けられる起業アイディアを発見するための3つのステップ」について解説していきます。
皆さんは、起業アイディアをどうやって探されていますか?
まずはビジネスのトレンドで今注目されているものに着目するという方も多いと思います。
最近ですと、AI、IoT、メタバース、DAO、NFTなどのITビジネスや、
社会的なトレンドだと、少子高齢化で需要が高まっている介護ビジネス、地方移住の流れから地方創生ビジネスという選択肢もあるかもしれません。
ただ、こうしたトレンドを追っていても、「どうもしっくりこない・・・」と思われる方も多いのではないでしょうか。
それは、あくまでもこれらは起業の手段としての選択肢だからです。
大事なことは、こうした手段ではなく、自分が起業をする目的は何かをしっかりと定めることです。そのうえで目的に合った最適な手段を選ぶ。という流れが良いでしょう。
では、どのような観点をもって目的を設定すればいいのか。
その参考となるのが企業理念です。企業がビジネスを行う目的ですね。
有名企業の企業理念を参考に、起業の目的について考えてみたいと思います。
ソニーの企業理念
「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。」
(ソニーHPより)
ソフトバンクの企業理念
「情報革命で人々を幸せに」
(ソフトバンクHPより)
楽天の企業理念
「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」
(楽天HPより)
こうして見ると、企業理念は「自分らしさ」と「目指したい社会」の2つが構成要素となっていて、
「自分らしさ」を通じて、「目指したい社会」を実現する
と表現されているようです。
つまり、起業も同じく、
この「自分らしさ」と「目指したい社会」を明確にすることで、目的を設定することができます。
こうした目的に基づいた起業をすることこそが、人生を賭けられる起業と言えるのではないでしょうか。
では、自分の人生を賭けられるような「起業アイディア」は、どのようにして定めていけばよいのか、それを3つのステップでご紹介していきたいと思います。
まずは「目指したい社会」から考えてみたいと思います。
いま、世の中は社会課題に溢れています。
貧困、飢餓、少子高齢化、地域格差、過疎化、医療・ヘルスケア、気候変動、エネルギー問題・・・
こうした数多の社会課題を解決するため、全世界的な枠組みとして「SDGs」(持続可能な開発目標)が2015年に採択されました。
ここ数年でSDGsもかなり浸透し、多くの企業が「脱炭素」に向けた取り組みを始めるなど、ビジネスへの影響も大きくなっています。
SDGsに関する市場規模は、2030年までになんと「最大年間12兆ドル、3億8千人の雇用創出」という試算も出ており、今後より大きくなっていくことが予想されます。(出典:環境省)
つまり、今の時代は社会課題解決がビジネスチャンスになっており、社会課題そのものが起業アイディアの宝庫になっている言えます。
そんな社会課題から起業アイディアを見つけるためには、まずはどんな社会課題があるのかを知ることから始める必要があります。
社会課題の調べ方としては例えば、
などから、まずはとにかく少しでも気になった社会課題のテーマを洗い出してみることです。
そして、それぞれの社会課題はどうして社会課題となっているのか、その構造的な背景を調べながら理解を深めていきます。
どんな人が、何に困っていて、それはなぜ引き起こされていて、どう解決できるのかを具体的に調べていきます。
では、たくさん社会課題がある中でどうやって絞り込むのか、その絞込みで重要となるのが、「自分らしさ」です。
そもそも社会課題に対して、自分自身が関心を持てなければどれだけ社会的に意義あることだったとしても続けていくことは難しいでしょう。
だからこそ自分がその社会課題に取り組む動機を持てるのかがポイントになります。
そのためには、とにかく自分自身の経験を深く理解する必要があります。
自分はこれまでにどんな人生を歩んできたのか、その中でどうして自分はその社会課題に関心を持つのか、自分との接点を確かめます。
そうして社会課題に対する自分の動機を探っていきます。
この動機こそが人生を賭けられる起業アイディアになるかどうかの判断軸になってきます。
そしてもう一つ大事なのが、その社会課題に自分はどのような関り方をしたいか、できるのかを考えることです。つまり起業の手段を考えます。
この関わり方を考えるにあたっては、自分らしさを構成する3つの要素について理解することがオススメです。
その3つの要素とは、強み、価値観、興味関心です。
自分は、何が得意で、何が大事で、何が好きなのか要素をとにかく棚卸し、
その中で社会課題の解決に生かせそうな要素を抽出していく中で、自分なりの関わり方を模索していくと良いでしょう。
特に、強み(何が得意か)と、価値観(何が大事か)を深く理解していくことが、起業の手段としての自分らしさを考えるうえでとても重要になってきます。
ステップ1、ステップ2を行ったり来たりしながら、社会課題と自分らしさを統合し、重なり合う部分を見出していきます。
社会起業大学では、社会課題と自分らしさが重なり合う部分を「ソーシャルミッション」と呼んでおり、「自らが果たす社会的使命・役割」と定義しています。
簡単に言うと、その社会課題に取り組むことが、自分の喜びにも繋がると思えることです。
それは、先述でご紹介した
「自分らしさ」を通じて「目指したい社会」を実現する
で表現することができます。
この「自分らしさ」と「目指したい社会」がどんどん自分なりの言葉に言語化されていくことによって、自分のソーシャルミッションを確立することができます。
このソーシャルミッションこそが、人生を賭けられる起業アイディアを見出す指針になるのです。
今回は、人生を賭けられる起業アイディアを見つけるための3つのステップを紹介させていただきました。
人生を賭けられる起業アイディアを見つけるためのヒントをお届けできておりましたらとても嬉しいです。
もう少し詳しく知りたいという方は、現在開催している無料のオンラインセミナーもぜひご活用ください!