「自分を大切にする生き方」社会起業大学で得た学び。 | 【公式】社会起業家を育成するソーシャルビジネススクール 社会起業大学

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「自分を大切にする生き方」社会起業大学で得た学び。

こんにちは。

なおみんです。

社会起業大学というビジネススクールに、トータルで1年半通いました(内半年は自主活動期間)。

起業のノウハウを学びたいと思い入学しましたが、 ノウハウよりももっと大切なことを学びました。頭で学んだのではなく、自分の考え方や行動が変化していく過程を通して体得したといったほうがいいかもしれません。

これからの自分の人生の軸になる大切な学びを記録しておきたいと思います。この貴重な学びが、誰かの役に立てばとも思います。

1 人間らしさを取り戻す。
2 自分を大切にする。
3 人生のすべてがネタだと思う。
4 幸せの先に成功がある。
5 愛情を注ぐ。
6 さいごに
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人間らしさを取り戻す。

この1年半を総括してみると「人間らしくなった」と思います。

1年半前、社会起業大学に入った時は、重責のポジションでのフルタイムの仕事と二人の娘の子育てと家事を一人でやっていました。

とにかく忙しくて、次の会議、次の保護者会、次の晩御飯・・・。次から次に出てくる用事をひたすら処理する毎日。

あの時の自分は、イライラと落ち込みという感情ボタンしかないロボットのようでした。

2ロボット.jpg


ふとしたわずかな空白の時間に、

「私は何のために生きているんだろう?」

「私の人生ってなんなんだろう?」

「こんな人生なら早く死にたい。」

と思うようになっていました。

でも今は、朝は瞑想をし、昼間は好きな場所で仕事をし、夕方には子どもたちを「おかえり」と言って迎えてやる。やってみたいことがあればやり、行きたいところがあれば行く。

自分自身に目を向けて、自分の気持ちを味わいながら過ごせるようになりました。

フルタイムの仕事も辞めたので、月給もなくなったし、立派な肩書もなくなりました。

でも、その代わりに、家族と過ごす時間が増え、やってみたいと思うことが増え、

「生きてるって楽しい!」「今という時間が幸せ!」と思う時間が増えました。


そして、イライラと落ち込みという感情ボタンしかなかったロボットは、喜怒哀楽のある人間になりました。

自分を大切にする。


社会起業大学に入ると、仕事、育児、家事に加えて勉強と宿題が加わることになり、時間的には余計に忙しくなりました。

時間を確保するためには、やらなければならない仕事、育児、家事の優先順位をどうするか、それぞれどの程度の質や量で取り組むかについて考える必要がありました。

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仕事と育児と家事で100%、いや120%だから、自分のための時間はないと思い込んでいましたが、多少であればコントロールできる部分があることに気づきました。そして、やや強引にでも自分のための時間を確保したことで、精神的な健康を少しずつ取り戻していくことができました。

私が、ロボットになってしまった原因は、時間がなかったことではなく、自分のことを気遣う時間がなかったことだったと気づきました。

そして、ロボットのままでは、社会の役に立つことも難しいと知りました。

お金は、切り売りした時間や労働力の対価ではなく、誰かの役に立つこと≒誰かを幸せにしたことの対価であり、自分のことを大切にできない自分が誰かを幸せにすることはできないということを実体験として学びました。

人生のすべてがネタだと思う。

自分のことを気遣ってこなかった時間はもったいなかったように感じましたが、その時間があったからこそ「こんな人生なら早く死にたい。」から「今という時間が幸せ!」というまでのふり幅の広い経験ができ、その感情の違いを知ることができました。


そう思えるようになったことで、トラウマのような幼いころの辛い経験や、日常で起こる嫌な出来事や悲しい出来事も、それらがあってこその今の自分と受け止められるようになってきました。

もちろん今でも落ち込んだり、悩んだりすることはありますが、以前ほど一喜一憂することはなく穏やかに捉えられています。こういう心境になれたことは、人生の折り返し地点の年齢にある私にとって、宝物を得たかのようです。

残り半分の人生を、さまざまな出来事に揺さぶられながら生きるか、冷静に楽しみながら受け止めるかでは過ごし方が全く違うものになるだろうと思います。

幸せの先に成功がある。


幸せと成功の定義は人によって異なりますが、私は、「成功の先に幸せがある」と考えてきました。

だから、知識と技術を身に着けて、自分の領域で上を目指して、それに伴う収入を得ることを目標にして生きてきました。そうすれば、いつか幸せになれると思っていました。

でも、実際は疲れ果てたロボットになってしまいました。

私はロボットを辞めてみたことで、「成功の先に幸せがある」のではなく、「幸せの先に成功がある」のだということに気づきました。

上を目指して積み上げていくことも大切ですが、それは「幸せ」という土台があってこそです。土台がしっかりしていなかったり、傾いていたりすると、その上にどんなに頑張って積み上げてもいつか崩れてしまいます。



幸せの土台は、自分を大切にすることで作られていきます。何よりも大切なのは、まずは自分が幸せになることなんだと思います。

愛情を注ぐ。


社会起業大学の修了にあたり、試験を受けて、Social Value Practitioner(ソーシャルバリュープラクティショナー)という認定書をいただきました。

直訳すると、社会的価値の実践者。シンプルに言えば、社会の役に立つことをする人、と言ったところでしょうか。

認定証はもらったものの、「社会の役に立つ」というのはどういうことだろうと悩んでしまうところもあります。「貢献すること」だとも思いましたが、何か重たいものも感じていました。

「貢献」を辞書で調べると「 物事や社会に尽力して、よい結果をもたらすこと」とあります。この「よい結果をもたらすこと」が重く感じる原因です。

貢献したつもりでも、よい結果どころか何も変わらないこともあるだろうと思うと、立ち止まってしまう自分がいました。

でも、社会起業大学の学長が、祝辞で「愛情を注ぐこと」という表現を使って社会貢献を説明していました。その言葉は、すっと私の中に入ってきました。

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「愛情」を辞書で調べてみると、 「人や物を心から大切に思うあたたかい気持ち」で、「よい結果をもたらす」のような先のことまでは含まれていません。

ある意味、身勝手ですが、あまり結果のことは考えず、自分なりの愛情を注いでみる。それがいつか社会に役立つことに繋がるかもしれない。そう考えると、何かできることがあるのではないかと思えてきました。

さいごに


認定書をいただいたとき、Social Value Practitioner(ソーシャルバリュープラクティショナー)としての、これからの自分の行動指針を話す必要がありました。

私は、以下のように話しました。


「自分を大切にして、その上で可能であれば、誰か、または何かに愛情を注ぎながら生きていく。」

三木清さんの『人生論ノート』には、

鳥の歌うが如く、おのずから外に現れて他の人を幸せにするものが真の幸福である。

とありますが、それに近いかもしれません。

自分の幸せが自然に外に現れて、それが周囲の人にも自然に広がっていく。

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鳥の歌うが如く生きたい。

ロボットになってしまっていた私が、そんな風に思えるようになった、とても貴重な1年半でした。

社会起業大学の学長、先生方、スタッフの皆様はじめ、学びを共にした同期の方々、先輩、後輩の皆様。

すべての方に感謝いたします。1年半ありがとうございました。


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