メールマガジンご購読者の皆様
いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。
社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
このROCKY通信では、皆さんが、人生やビジネスのヒントとなるようなお話をさせていただければと思います。
皆さんのお役に立てましたら幸いです。
いつ頃からだろうか?新幹線が好きになった。新幹線は僕にとり動く書斎だ。狭い空間で仕事の構想を練り、メルマガを書き、学生の宿題チェックをしたり授業の準備も。時に深い考え事もする。残りの人生いかに生くべきか?なんてね。笑
集中が途切れると読みかけの文庫本を読み、飽きれば車内販売で明治アーモンドチョコを食べながらハイボール。文庫本も哲学系の堅めの本とエッセイなどの柔らかいものをセットで持ち込むとなお良い。そして目が疲れると遠景をボーッと眺める。今は水が引かれた水田の向こうにそびえる峰々が美しい。
飛行機のような乗降時の面倒な手続きや待ち時間もなく、何と言っても15分に一本は来るのぞみの簡便性。そして僕は自由席をこよなく愛す。時間にも縛られず、気軽にひょいと乗れるのが良い。と、かっこよく書いてしまったが、仕事を終えての帰路は最近正直ちょっとキツい!
10代20代の若い頃はブルートレインが好きだった。よく乗ったのが「あさかぜ」。なんかこのブルトレっていう呼称はスマートだがよそよそしいな。やはり夜行列車という響きが好きだ。郷愁を誘うのだ。高校3年時に受験で上京する時、そして見事浪人となり不安の中実家を離れる時、就職が決まり東京へ向かう時などなど。ホテル代もかからないし、束の間の旅気分も味わえた。
夕日が落ちるまでは、大きな窓の下にあるパタンパタンの開き椅子に座り、何だかそわそわ心が落ち着かない中で景色を眺める。日が沈むと食堂車に行き一人ハンバーグ定食やカツカレーといった洋食を食す。何だか内田百間だな。笑 普段から食べているものなのに、レストランで食べるのとは違う。嬉しいのはその非日常の空間だ。忙しない機内食とは大違いだ。
大人になってからは、サラダをつまみにビールをやりながらたっぷり1時間くらいかけて食事を楽しむ。少し寂しくなって臨席のひとり客やファミリー客の子供とかに話しかけたくなるのだが、そこをグッと我慢。
そして食事後は自分の狭いベッドに戻り、しばし読書する。カーテンも閉めているのだが、何となく集中できない。10時には消灯だが眠れない!そしてまた窓際のパタンパタン椅子に座り、肘杖ついて夜景を眺める。もちろん無言。寂しさに耐えながら、あれこれ思う。
将来のこと、友達のこと、そして好きな子のことなど。そう夜行列車は僕にとり孤独の愉悦を与えてくれる場だったのだ。そしてなぜかそれらが思い出として記憶に残る不思議な乗り物。仕方なくベッドに登り横になる。コトコト走る音と振動でいつの間にか眠りに落ちる。
終着駅より前で降りる人の物音で目がさめる。もう藤沢辺りだろうか。寝台であれこれ考え事をしているうちに東京駅だ。駅を降り立つと、新しい世界が自分を待っている気がした。
おっと話が大逸れしてしまった。このメルマガは寝台列車物語だな。笑
“イロジカルシンキング“なのでご容赦を!