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社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
このROCKY通信では、僕が社会起業家の育成・支援に携わっている中での経験や僕自身の人生での学びや考えをシェアさせていただいています。
皆様の起業のお役に立てられましたら幸いです。
某メディアのコロナ下での働き方に関する意識調査の結果を見た。全国の20代以上の男女を対象に行ったものだ。要約すると、
・全体論として6割以上が働き方の価値観が変わった
・20代では8割が変化した。就職転職先に求める要素として「在宅ワークの有無」というのが新しく浮上し、5割以上が望んでいる
・20代の東京在住女性の9割が起業・副業・複業に関心を持っている
就労に関して自由度の高い若年層を中心に大きく働き方への意識が変わりつつあるようだ。そして人口動態的には若年層が薄くなっている現在、企業側が最も欲しいのがこの層である。ということはコロナ禍が収束しても企業側はこれまで通りの働き方を前提とした採用を続けるのは困難になってくるであろう。向こう数年は雇用側と非雇用側でその試行錯誤が行われることになるであろう。
さて、先週末は社起大21、22期の修了プレゼンがオンラインで行われた。今回は社起大初の試みとして国内第一線のベンチャーキャピタリストをお二方お迎えし、甘辛両視点での講評も頂いた。リモート授業が中心となった期であり、学校側もできる限りの努力はしたが生徒さん達の最終成果については心配していた。
結論から申し上げると、最後の2週間でどの生徒さんもダイナミックに自らを追い込んで事業計画書を書き上げられ、12月末時点での僕の不安は吹き飛ばされることとなった。アベレージで3割、生徒によっては5割増し以上の伸びを示してくれた。プレッシャーもあったであろうが、まさに「火事場の馬鹿力」を発揮してくれ、嬉しい限りだ。少々粗削りな面の残った方もいたが、プレゼンテーションではそれが逆にプラスとなって迫力が増すというおまけもついた。ベンチャーキャピタリストの方々の評価も好評で、アタマだけで作成した儲け本位のプランとは異なる、「個」や「社会課題」としっかり結びついた社起大生の事業計画には大いに感じるものがあったとのことである。
価値観の転換期が続く中で、冒頭の調査報告にもあるよう1つの企業で生涯を遂げる、キャリアアップして転職する、もしくは逆にフリーで気楽に生きてゆくというこれまでの生き方に加え「本当に自分がやりたい事を自分で実現する」「自己ミッション基軸の社会貢献事業を創り出す」と言った流れも1つの大きな選択肢となるであろう。そして時代の混沌が沈静化した時には、そのような人々が新しい価値観の本流を担ってゆくような時代となるべく、社起大も活動してゆきたい。
今期は在学中に2人の方が卒業を待たずして起業されました。1人は地域密着型の新しいスタイルのコワーキング事業、1人は女性の肉体的・精神的な健康を増進するパーソナルトレーニング事業。ともに社会課題の解決要素の含まれた新規事業であり、ぜひ成功させて頂きたいです。社起大の成功の定義では、お二人は既に成功者ですが。
さあ今日も拳を上げて前進だ!