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社会起業大学 学長の林 浩喜(はやし ひろき)です。
このROCKY通信では、僕が社会起業家の育成・支援に携わっている中での経験や僕自身の人生での学びや考えをシェアさせていただいています。
皆様の起業のお役に立てられましたら幸いです。
2月10日の社起大学長特別対談は30社以上を上場に導いた名実ともに日本を代表するベンチャーキャピタリストの仮屋薗聡一さんをお迎えした。冒頭のレクチャーではVCが投資する際に重視するポイントは何か?そして僕との対談パートでは社起大生へのメッセージとして”STORY&SCALE“のお話を頂いた。
成功するベンチャーの要因として「天の時、地の利、人の和」という話が印象に残った。まるで戦国春秋時代の孫子の兵法だが、ビジネスは現代の戦だとすれば合点もいく。
・ 天の時 : 市場とタイミング
・ 地の利 : 製品と戦略
・ 人の和 : 経営者と組織
天の時とはそのベンチャーがスタートするタイミングやその時点での市場環境で、これはPEST、3C、5F、プロダクトライフサイクル等で説明できるが、起業家が意図して実現出来る部分もあるし出来ない要素もある。
地の利は自社の商品・サービスがどんなマーケティング戦略を取ろうとしているのか、というもので3C、SWOT、4P等で分析、立案可能だがこれはコントロールできると思う。
最後の人の和は経営者を中心にチーム編成だ。これは最も運の要素が大きいと思う。自分の経験上でも3つの要素のうちで最も大事だと思うし、仮屋薗さんもそう言われていた。ゴールを共有し、戦略を共に遂行する上で能力面、人間性の部分で経営者と補完関係を築けるチームが出来ているかということだ。名経営者と言われる人の側には、必ずそうたらしめている名相棒や名番頭、桃太郎チーム(※注)がいるものだ。
先月末、仮屋薗さんには社起大の卒業要件である事業計画プレゼンにゲストとして来て頂いたが、今回繰り返し学生達にアドバイス頂いた内容が”STORY&SCALE“だ。
STORYとは文字通りビジネスプランにストーリー性があるかどうかだ。これは聞き手の共感に直結するもので、顧客のペイン(解決して欲しい課題)がどれだけ具体的で明快になっているかというもの。そしてその顧客にとって「あったらいいな」ではなく「なければならない」と言えるほどのものであるかが問われ、事業計画完成前に検証しておくべき大事な項目である。
そしてSCALEだが、これは市場規模がスタート時点において巨大市場である必要はないが、既にニーズが顕在化していることが望ましいというもの。そしてその後の市場成長もしくは自社のシェアアップをどれだけ実現できるのかという可能性を意味する。
あと、言われていたのが今後は社会起業と資本主義型起業の垣根が低くなってゆくであろうという予見である。国内でもこれまで社会起業サイドからそれが言われる事はあったが、資本主義型起業のサイドから明確に語られたのは印象に残ったし、嬉しくもあった。なぜなら資本主義型起業にソーシャルの要素が加味されるということはあらゆるビジネスに社会貢献要素がこれまで以上により濃く反映されることになるからだ。
※注:桃太郎チーム
桃太郎さんというリーダーの元に、特技の異なる仲間が集まって共通ミッションを果たすというもの
昨日から花粉に急襲され、くしゃみ連発に加え目頭をこすりまくっています。先週まで同僚がその状況だったのですが、「俺は反応する種類が違うんだよね」と隣席で余裕をかましていたのですが、いきなりヤラレちゃいました。
田舎育ちの僕は上京後5年で発症しました。町工場の多かった板橋区在住で当時重度の花粉症に苦しんでいた叔母の説明によると、飛来した花粉が都市の空中化学物質(煤塵や排気ガスなど)と化合して花粉症に至るという説明を聞かされました。今さらわかったのですが、花粉症はなんと社会課題だったんですね!
さあ今日も拳を上げて前進だ!