今と次の世代に対して意味のある仕事をやり、社会の価値観をアップデートする | 【公式】社会起業家を育成するソーシャルビジネススクール 社会起業大学

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【公式】社会起業家を育成するソーシャルビジネススクール 社会起業大学

石島 知さん

今の活動とその魅力について教えてください。

分散されてしまっている医療・健康情報を集約し、ユーザーがそれらの情報を活用することによって、患者さんにとっての医療をより身近にシンプルにしていくためのサービスであるharmo(ハルモ)という事業の責任者をしています。

現在は、これまで紙で管理することが主流だったお薬手帳の情報を電子化した「電子お薬手帳」のサービスを提供しています。このサービスでは、患者さんが複数の医療機関をまたいでも服薬情報が一元化された状態で保管されているため、患者さんの意思で医療者にお薬情報を見てもらうことができます。

情報を一元化することにより、医療者からみて不適切な薬の組み合わせが起きないようにするなど、患者さんの安心、安全を担保することもできます。また、私たちの情報管理方法はユニークで、個人情報は個人の端末(Felicaという技術を活用したICカードやスマートフォン)に保管し、医療・健康情報はクラウドに保存する仕組みをもっています。これにより、万が一医療・健康情報が漏洩しても誰の情報なのかはわからない仕組みになっています。

コンセプトは、「医療・健康情報の循環」です。患者さんからの医療・健康情報を預けていただき、それに対して付加価値をつけてお返しする。将来的には個別化医療の方向性にシフトしていくと思いますが、その際にもデータがないとそもそも患者さん一人ひとりに合わせた最も効果的な治療をすることができません。また、本来は自分の身体のことは自分が一番よく知っている状態であると思うのですが、それを医療提供者に伝えるのは難しいので、テクノロジーを活用することでお手伝いし、医療者と患者さんの円滑なコミュニケーションにつながれば良いなと思っています。

また、話は変わりますが現在は慶應義塾大学大学院システム・デザインマネジメント研究科という大学院に通ってシステム思考、デザイン思考などに加え、日本の幸福学の第一人者である前野隆司教授のゼミでWell-beingについての研究もしています。 なぜなら、これまでのような高度経済成長期から変わらない「経済成長」を前提にした事業ではなく、成熟している日本社会ならではのサステナブルな事業の在り方が必要だと感じているからです。事業目的も売上や利益のような経済指標のみを追う方向性ではなく、Well-being(幸福度)の向上を目的に置くなど、今と将来の社会にとって善であるかといった「意味」を問われていると思います。これらの「意味」を考える際に、そもそも何が社会にとっての善なのかといった根源的な問いを深めていく「Well-being」研究ついての知見が必要であると考えています。
目の前の仕事をこなすのではなくて、事業の「意味」を忘れずに、自分たちの組織がなぜ存在しているのかを常に意識したうえで事業を進めていく必要性があると感じています。

私が大学生だった頃から「社会起業家」といった言葉が世の中に認知され始めました。現在では社会に対して価値を出すことが普通の感覚になりつつあり、売上が大きいからあの会社に勤めようという価値観は我々の世代には馴染まなくなってきていると思います。それよりも、あの会社の社員は幸せそうに働いているとか、会社が生み出すサービスに「意味」を感じるかといった観点に人が惹きつけられているように感じます。

特に、我々の世代には、社会の価値観をアップデートさせることを求められていると感じます。そこに対して、社会にとってのWell-beingの向上を中心にした新しい”目指すべき基準”を作り、社会に対して広げていくことをやっていきたいです。基準を変えることができて初めて、世の中の価値観が変えられると思うんですよね。

成熟社会で課題先進国である日本だからこそ、生み出せるものがあるはずだと考えて研究活動と事業活動に励んでいきたいと思います。

活動を始めたきっかけ

2012年にソニー株式会社に入社して、高級オーディオのマーケティングを担当していたのですが、これらの商品を世界に届けることに対して、「意味」を感じることが難しかったんです。もやもやしていたちょうどそのころ、(2014年頃)FIFAのスポンサーをしていたソニーとJICAで協力して、内戦後のコートジボワールで民族の融和を目的とし、サッカーのパブリックビューイングを開催しようというプロジェクトが発足しつつあり、有志の社員向けに小さな説明会が開催されました。
このプロジェクトの話を聞いた瞬間、「やります」と答えていました。今思えばできる保証なんて一ミリもなかったのですが(笑)
実際にコートジボワールに行き、パブリックビューイングをやったのですが、その時の子どもたちの笑顔や大人たちのうれしそうな顔をみることで、ああ、これが意味ある仕事なんだと確信しました。そしてこの経験を通じて「自分の心に正直に、意味を感じる仕事やった方がいいな」という感覚が強くなりました。
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201410/14-1002/

帰国したタイミングで、パブリックビューイングも一緒に行った先輩から新規事業「harmo」の話をもらい、参画することにしました。医療やヘルスケアの領域であれば、人の幸せに繋がるサービスを創っていけるだろうと思いました。

参画当初はマーケティングを担当していましたが、現在は幅広い範囲を担当しています。組織運営、事業戦略の立案、営業活動、サービス企画など。今年の6月からは、現在の会社にharmo事業を承継し、私も引き続きこの事業に携わらせていただいています。

活動を続けられている理由

中学生のころからパラグアイやアルゼンチンにサッカー留学したり、大学ではロシア留学したりと、さまざまな国の文化や習慣の違いを経験してきたので、どこでも生きていける自信はあります(笑)もともと楽観的でもあり、何をやっていても楽しめちゃうんです。
そのため、私にはあまり働く上での制約はなく、どれだけ社会にとって意味がある仕事ができそうか、という観点で活動をしています。

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今と次の世代に対して意味のある仕事をやり、社会の価値観をアップデートしていきたいです。Well-beingな社会を創るために、自分自身が心から楽しんで仕事をしていきたいなと思います。

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