学生時代の友人と工場やビルの制御システムを設計・製作するソフトウェア会社を経営しています。
経営者として会社をすこしでも、働く人たち、お客様、そして世の中にとって「よきもの」にしていくために日々試行錯誤しています。
ちょうど会社が急成長し、お客様から大きな仕事を任されるようになってきた時期でした。
大きなビルにオフィスを移転し、社員数も増え、これから自分たちの会社は次のステージにいくんだ。
そう思って私自身もガムシャラに頑張っていたんです。
しかし、その陰で急成長の歪みが出だしていました。
社員が疲弊していき、入れ替わりが徐々に多くなってきました。
そんな中で、一人の社員がうつ病になってしまったでんす。
とても責任感が強く、誠実で何事にも一生懸命な社員でした。
彼は自分の実力以上の仕事を任され、それでも何とかしようと頑張って、頑張って、
全てを一人で抱え込み、ついにその重圧に耐えられなくなってしまっていたんです。
会社が成長しても身近な社員たちが疲弊して壊れていく。
「オレ、なにしてるんだろ…?」
そんな言葉がふと口をつきました。
自分たちがやっていることに、
急に自信が持てなくなりました。
どうしたらいいんだろう?
毎日のように迷い、悩みました。
経営者が悩んでいたら、
当然業績も悪くなってきます。
八方塞がりの思いでいたとき、
知人がある本を紹介してくれました。
「チェンジメーカー~社会起業家が世の中を変える~」
(渡邊奈々 著 日経BP社)
初めて聞く「社会起業家」という言葉。
本の中には、働くことを生きがいとし、社会課題解決にダイレクトに貢献しながらもしっかりと利益を上げビジネスを継続している人たちが何人も紹介されていました。
こんなやり方があるのか。
世の中にはこんな人たちもいるんだ。
この社会起業を学んでみたい。
そう思ったんです。
早速インターネットで「社会起業」と検索してみました。
すると社会起業大学が出てきたんです。無料体験授業をやっているとHPに書いていたので早速参加して入学を決めました。
当時、社会起業をしっかりと学べる場所は他になかったので、
社会起業大学に入学するのは自然な流れでした。
入学してみると、本当に様々な人たちがいることに驚きました。
大企業に勤めている人、小さな会社に勤めている人、お医者さんや格闘家、書道家などそれまでの生活をしていたら出会わないような人たちと繋がることができました。
そして、みんな仕事や年齢、背景は全く違うけれど、それぞれに真剣に悩み、少しでも良い社会を創りたいと真剣になっている姿にとても影響を受けました。
一人じゃないと思えましたし、
多様な観点からフィードバックをもらえて、
視野が広がり、思考が深まっていくのを感じました。
授業やカリキュラムももちろんですが、やはり、志を持つ仲間や経営者と出会えることが最大の魅力だと思います。社会起業大学の授業は非常にディスカッションが多いのですが、相手のための思いながらもしっかりと厳しい意見も言い合える仲間の存在が自分の事業を考えていくうえでとても貴重でした。
同期の仲間とは今でもたまに集まってお互いの近況報告をしたり、熱く議論したりしていますし、この仲間たちが今日もどこかで頑張っていると思うと自分自身も頑張ろうと思えるんです。
今でも同期の仲間たちは私にとって大きな財産です。
私は経営者として今の会社を、自分たちが幸せで、お客様にとって、そして世の中にとっても「よきもの」にしていくことを追求していきたいと思っています。
経営に行き詰り、どうしていいかわからず迷った中で社会起業大学に出会い、社会起業を学び、志を持つ仲間とディスカッションを繰り返してきました。
その中で、
私は一つの経営指針を見出すことができました。
それは、
「常に己の誠に照らす」
ということです。
判断に悩むようなことがあったとき、常にこの言葉を思い出して、決断を下しています。そうすることによってお客様や社員との信頼関係が生まれ、会社も新たな一歩を踏み出せるようになると信じています。
社会期起業大学に通い出した頃に比べ、
労働環境も改善し、研修制度も少しずつ整え、お客様の期待に応えられる度合いも徐々に高まっていると感じます。
この指針に従い会社をじっくりと育てていきたいですし、社員のみんなが、仕事に誇りを持ち、安心して仕事ができる環境を作っていきたいと思っています。
社会起業大学では、自分らしいキャリアのヒントが得られる、オンライン無料セミナーを実施しています。
ぜひご参加ください。
それぞれの個性を活かし、様々な分野で活躍する社会起業大学の卒業生の取り組みと社会起業大学で得られたことなどをインタビューしています。