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インタビュー

「若者が町の課題解決に活躍できる」社会を創る

特定非営利活動法人SET
理事長 三井 俊介(みつい しゅんすけ)

東日本大震災で被災した、陸前高田市広田町、
この町は震災以前から多くの問題を抱え、50年先までの存続が危ぶまれていた。
そこで外部の若者が継続的に訪れる事によって、
アイディア・イノベーションを創出し、
地元の方々と一緒に地域資源を活かして事業化し、
地元の雇用を創出して利益をもたす。
また、外部からの若者が定着できるようにしていく。
それによって、限界集落を幸せと活気があふれる町にする。
社会課題 ・日本の市町村の内、限界集落は1万91に上る(2010年) 
・東日本大震災の被災地の一つ、陸前高田市広田町でも少子高齢化が進行しており、
 50年後の町の存続が危ぶまれている。
「若者が町の課題解決に活躍できる」社会を創る

 【背景】
  「岩手県陸前高田市広田町は50年後亡くなってしまうかもしれない。」
  との危機感を持っている町民がいる。
  実際に町の方々からは「子ども達(若者)が帰って来たくなる様な町にしたい」、
  「町を発信したい。」、
  「新しい仕組を創っていきたい。」という声を聞くが、
  それと併せて「やりたいけどできない。」
  という言葉が出てくる。
  昔からあまり変わらない養殖の漁法が続き、若者達は刺激を求め、外へと出て行く。
  町の2人に1人は60歳以上。
  町の人達で話し合うも具体的な解決策がでない、実行に移さないという状況が繰り返され、
  主体的に行動する人が減ってしまっている。

 【問題意識】
  上記の事実は震災前から起こっていたことである。
  しかし震災が起こり、復興という具体的な行動が求められる中でその事実はより顕在化されたのである。
  以上の様な事が起きている原因は大きく2点あると考えられる。
  1点目は、血縁関係、地縁関係、が濃い社会であるため、しがらみが強いことだ。
  これにより挑戦することができなくなり、新しい事を許容できなくなっている。
  2点目は、外部者や新しい価値観を受け入れることに強い抵抗を示すようになっている。
  これにより、広田町にある独自の経営資源を生かす事が困難になっている。
  (町民は、良いものがあっても当たり前だと思ってしまい、市場価値を認識できない。)

 【解決策】
  広田町は漁師町である。
  以前は港を通じて多様な価値観や人、物、金を受け入れ、
  個人事業主である漁師一人一人が自主性を持ち活力ある町を創っていた。
  しかし近年は漁港が衰退しその機能が失われ、漁師の事業者数が急激に減少し町の活力が失われつつある。
  だからこそ、いま、漁業とは別の新しい手段で町に活力を取り戻す方法が必要になっている。
  そして、私たち外部の若者が継続的に関わる中で、
  「新しい気づきがあった。」、「若者といると希望が湧く」、「地域を変える新しい風が来た」等という声を
  多くの町民から聞いた。
  私たちは、外部の若者との交流が変化のきっかけとなる可能性を見出した。
  以上のことから、私たちは外部の若者を呼び込みながら、
  「自己変革に結びつく新しい価値観の導入や心理的な制約を乗り越える支援」、
  「外部者と共に挑戦したくなるビジョンと目標を創り出す場作り」、
  「気が付いていないリソースを共に発見し活かす新しい仕事や働き方の創出」を行う。

事業内容 ・現地滞在型ソーシャルイノベーション創出事業
・雇用創出事業
ビジネスモデル

 ■現地滞在型ソーシャルイノベーション創出事業
  外部の若者に広田町を知ってもらい、関わってもらう入り口となる。
  多くのデジタルネイティブの若者により、地域の発信力が高まる。
  また外部者の視点で、広田町の魅力を発見し、
  課題解決の手段として有効に活用していくことで地域資源を活かす。
   1.ChangeMakerProgram
    岩手県陸前高田市広田町の課題解決をする「挑戦」のプロセスを通して
    参加者(全国の大学生)と広田町の人が互いに学び合い、一人一人の可能性を実現していくプログラム。
    (詳細:http://p.tl/0G0q))


 ■雇用創出事業
  発掘した魅力を元に、外部者が継続的に関わる仕掛けと、更に多くの方に広田町を知ってもらう機会を提供する。
  また広田町に若者が就きたい仕事を創り定着を促進すると共に、
  地域としてのITリテラシーを向上させ、創出した仕事を地元民に行ってもらいながら、
  地域全体の発信力の向上に努める。
   1.手づくり浜野菜事業
    広田町で生産される浜野菜と海野菜の発送サービス。
    私たちが広田町で感じた「おすそわけ」という温かい文化にちなんで、
    「おすそわけ便」と命名し、全国へ発送している。
    (詳細:http://www.hamayasai.com
   2.広田パソコン教室
    広田町のお母さん達を対象にパソコンの基本的なスキルを提供する。
    2013年4月より開始。現在までの生徒数は延べ70人以上(全町民の2%)。
    またコミュニティの創造も行っている。

2011年3月11日の震災時、大学3年生でした。
卒業後は、海外に行こうと思っていました。
しかし震災が起こり、3月13日から支援活動をスタート、死にものぐるいで活動をしても、何も出来ない自分。
4月に陸前高田市に現地入りし、2週間滞在したけれど、自分の力のなさを痛感するばかりでした。
助けを求めている人が目の前にいるのに、何も力になれない自分。
もし次に起こった時に、こんな悔しい思いはしたくない。
助けを求めている人がいるなら、それに対して応えられるだけの力がほしい。
そんな想いが実は根底にあるのかもしれません。
2012年の4月に陸前高田市広田町に移住し、1年後の、2013年の6月にNPO法人を設立しました。
まだまだひよっこですが、これからも多くの方のお力を併せながら、
これからの日本社会を、この東北の地から創っていきたいと思います。
ぜひ一緒に歩みを進めていければと思います!
代表三井 俊介
URLhttp://set-forjapan.jimdo.com
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