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インタビュー

■ 国際協力機構(JICA)国際協力専門員(保険医療)人間開発部課題アドバイザー 杉下智彦さん

国際協力機構(JICA)アドバイザーとして、アフリカを中心に各国の保健システム強化に取り組んできました。
アフリカの医療システムは多数の課題をかかえています。いまだに出生率も高く、子供や妊産婦の死亡率も世界で最も高い地域です。

そうした環境でも、アフリカの人たちは「産む人」「産まれてくる人」を大切にするという精神がしっかりと息づいていることに、驚き、心を動かされました。その「尊い命を大切に育てる」教えを基礎に、資格を有した助産師によって、お母さんたちが安心して出産できるクリニックの設立を目指しています。2015年には日本国内でNPOを立ち上げ、現地の起業家とともにタンザニアとケニアでクリニック開設する予定です。

社会起業大学での経験は、素晴らしいものでした。自分では明確だと思っていた「動機」について、あらためて深い洞察を得る体験がありました。「本当に自分がやり遂げたいこと」への道筋がはっきりと見え、そこからは「事業化」へ一気に加速していきました。

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卒業生インタビュー 入学した経緯、社会起業大学での経験について

Q. 社会起業大学の入学を決めたきっかけや動機は何でしょうか?

私は中学生のときに、エチオピア飢餓についての報道を観て衝撃を受け、「医師として発展途上国で働こう」と決めました。
それから医学部に行き、外科医になり、青年海外協力隊員としてマラウイへと旅立ったのです。それから20年、アフリカの20を超える国々で保健医療活動に従事してきました。
マラウイで初めての手術が日本では経験したことのなかった子宮破裂という緊急手術だったこともあり、アフリカでの地域保健活動を通して、だんだんと「医療の力で女性を勇気づけられる仕事をしたい」と思い始めました。そんな想いを胸に試行錯誤する中、昨年日本へ帰国したこともあって、「社会起業」という世界に飛び込む決心をしました。妻がケニアで妊娠し、子育てしてきた経験も私を後押ししてくれました。

Q. なぜ社会起業大学を選択されたのでしょうか

体験授業で、入学を決めました。参加者同士の自己紹介のとき、皆さんが「社会に役立つことがしたい」という気持ちに溢れていることに素直に感動しました。
日本にもこんなにフランクに自分の思いを話す場があること自体、本当に驚異だと思います。ここなら講師からも、そして共に学ぶ仲間からも良い刺激が受けられると直感しました。

Q. 社会起業大学で何を得ましたか?

大きく2点あります。
ひとつは、明確だと思っていた自分の「動機」のもっと奥に、深い「原点」があることに気づけた、ということです。「自分とは」「自分の本当に成し遂げたいことは」と掘り下げるカリキュラムと、信頼できる講師のひとりにカウンセリングを受けたときの言葉が決定的になったと思います。
そこであらためて、自分の人生の縦軸みたいなものがすっきり見えました。
アフリカの女性への「医療支援」という事業計画が、「出産のためのクリニック設立」へと明確化したのは、そのような原点への回帰を通して起こってきたことです。

もうひとつは、カリキュラム半ばに参加した陸前高田へのスタディツアーです。
東日本大震災のあと、支援活動事業を展開している人がいる。私は震災の時ケニアにいたので詳しく知ることはできなかったのですが、現場を見て現地の人たちから話をきいた衝撃は予想以上でした。学んでいるだけじゃだめだ、と。「(東京に)帰ったら、すぐやらなきゃ」と思いました。そこからの展開が早かったです。「Learn」から「Do」へ、一気にギアチェンジして、人に会ったり、話をききにいったり、まさに「時間がある限り動く!」という感じでした。

Q. 社会起業大学で出会った仲間はどんな人たちでしたか?

本当に素晴らしい方々でした。年齢も経歴も十人十色でしたが、「未来を創造する」という熱い想いがクラスを貫いていました。
同級生との会話やプレゼンテーションからインスピレーションを受けることも非常に多く、卒業してこれから事業展開していくためにも、大切なネットワークが築けたと思います。

Q. 通学にあたっての一番の不安は何でしたか?それをどのように乗り越えましたか?

海外出張が多いために、授業参加への時間がとれないのではないか、ということが一番の不安でした。しかし、授業に参加できない時でも、e ラーニングを利用したり、講師や同級生に聞いたりして、キャッチアアップすることは比較的容易でした。

卒業後の働き方について

Q. 卒業後、どのような働き方をしていますか?

ソーシャルビジネスグランプリの直後よりアフリカへ出張に赴き、現地の方々と意見を交換してきました。いまは国際協力機構の技術アドバイザーを続けながら、アフリカでの保健活動をプロボノ的に支援する国内NPOの立ち上げ準備中です。
現地パートナーが出産クリニックを設立、運営する過程を日本からプロボノ活動として支援しながら、近い将来は、事業をライセンス化し、ソーシャル・フランチャイズとして自立発展することを目指したいと思っています。

Q. 今の仕事のやりがいは?以前の仕事とどのように変わりましたか?

50歳を前に、世界観が再び広がりました。事業実現のためということもありますが、積極的に異なる世界に飛び込んで、さまざまな人たちと出会い、自分自身を切磋琢磨することがある意味習慣化してきました。
アフリカの人の熱意に負けないように、地に足をつけて、一歩一歩、事業化を目指していきたいと思っています。

皆さんへのメッセージ

Q. 社会起業大学へ入学を考えている皆さんにメッセージをお願いします。

「より良い社会を創造していきたい」、という思いを秘めた皆さん。
素晴らしい講師陣と熱い情熱を持った同志とともに、夢を実現する旅に出発しませんか?人生の中で、まるでエアポケットに飛び込んだような、きらりと光る素敵な時間が過ごせると思います。
ぜひ、一緒に未来を創造していきましょう。

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