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起業家の挑戦!自然遊びを通じて、人と自然が共にある仕組みを創り、持続可能な社会作りに挑戦する

峯岸 由美子 氏

一般社団法人 遊心 代表
峯岸 由美子 氏

1968年東京都生まれ。大学在学中より環境問題に取り組み、ブラジル地球サミットNGO連絡会を経てネイチャーゲームに出会う。その理念やプログラムに共感し、新たなアクティビティを創作しながら、主に教育機関、企業、NPOとタイアップし環境教育事業をプロデュース。
2010年に一般社団法人遊心を設立し、自然体験、遊び、教育を軸とした【人・家族・地域】づくりの企画、コンサルティング、人材育成などを中心に活動。特にこれまであまり行われていなかった「乳幼児と親子・家族」をテーマに、生活に密着した「自然体験の活用」を提案。身近な自然を使った子育て支援、世代間コミュニケーション、地域活性化など、都市部における社会の課題に取り組んでいる。
(社)日本ネイチャーゲーム協会トレーナー、指導者養成委員、台東区社会教育委員、MFAジャパン社インストラクター他

身近な自然が創り出す家族の時間

文:第7期生 相戸 和歌子
編集:社会起業大学

【団体概要】

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一般社団法人遊心は、主に小学生以下の子どもを持つ家族を対象に、親子で参加できる自然体験プログラムを提供している。
特徴は、一般的によくある子どもだけが参加するキャンプや、都心から離れた大自然の中で行われるプログラムと違い、親子で参加し、上野公園などの、都内の公園という身近な場所で自然と触れ合う内容になっている点だ。

このプログラムで生まれて始めて葉っぱを触る子どもや、家族内に少しトラブルがある親子が、何度も参加して絆を深めていく家族など、様々なケースがあり、その家族に合わせて、遊び方や接し方を変えてサービスを提供している。
今後はより広い範囲で自然体験プログラムを提供するため、運営面、収支面の強化を図っている。

【原体験から立ち上げまでの経緯】

代表の峯岸氏は、自身が子どものときに、自然の中で遊ぶ機会が少なかった。しかし大人になるにつれ、自然と触れ合うことが少ない都心の環境に疑問を持つようになる。大学時代は、環境保全の分野を学んでいたが、大学卒業後にネイチャーゲームと出会い、自然と触れ合う理論と実践のスキル習得したことが人生の転機となった。その後、ネイチャーゲームの講師として指導者の育成にも力を入れ、経験を積んだ。

ある日、自分のやりたいことを再度考え直してみたとき、自分はネイチャーゲームを普及させていきたいのか?と自問し、そうではないという答えに行きついた。 「自然体験の場所に固執しなくてもよいのではないか?この固執が自然体験が継続しない業界の弱点要因ではないか?それでは、都内の自然でやってしまおう。」これが発想の転換点だった。「そのようなことは今は誰もやっていない。それなら私がやろう。」規模より手軽さ、参加できる回数、親子を重視ししてプログラムを開始した。参加を促すには、低価格で高品質なプログラムを提供することが必要。継続していくには、固定経費をなるべく少なくし、借金をせず、特定の団体にとらわれずに、無理なくやろうということを決意してプログラムを始めた。

【団体立ち上げのポイント】

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理想とする自分がやりたいことは何かを考えたことで、ブレない軸ができたのではないか。また、今までの業界の弱点を分析し、マイナス要因を、プラス要因に変える方法を考えると共に、使う人のニーズをより具体的に考えた。そして、自分が持っているスキルとネットワークを最大限に活かし、頼れるものは頼り、持続的発展が可能な無理のない経営手法をとることにした。団体にすることにより、個人プレーからチームプレーへ変わり、講師収入からプログラム収入と、規模とソーシャルインパクトを拡大していった。

遊心のプログラムの特徴の強みは、参加しやすい価格帯 、経験豊かなスタッフに臨機応変なサポート、最後には親もスキルを身に付け、最終的には自立して、自然と子どもを結びつけることができる点である。

【事業拡大のアイデア】

@東京都公園協会が、「まちなか緑化」を推進し、自治体を支援しています。このような団体とのコラボレーションもあり得るのではないか。 A母子手帳交付と共に無料体験券(自治体負担)を配布して、参加しやすくしたらどうか。 妊婦さんも参加し、子どもがいる家庭と合同でやることにより、子どもが生まれた後のイメージをつかみ、出産に対する不安も軽減するのではないか。 Bポイントカードなどを作成し、たまったら、虫眼鏡、図鑑、聴診器(木の幹を流れる水の音を聞く)などの然関連商品をポイントに合わせてプレゼントするとリピーターが増えるのではないか。

【講義を受けて】

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峯岸氏の話は、「今までのあたりまえを見直す」という発想の転換や着眼点がとても参考になった。峯岸氏ご自身の持つ人間的魅力も、事業の大きな要素だと感じた。また、コツコツと続けていくことが、次へのステップにつながるのだと思った。遊心のプログラムは、参加者ごとにカスタマイズされた「感動」と「気づき」をプロデュースし、家族で共感するプログラムである。今後、我が子を連れてその真相を確かめに、プログラムに参加してみたい。

『視点』ソーシャルバリュー研究所所長 前川 卓三

SWOT分析より
 経営戦略を議論する際によく使われる分析手法の一つに「SWOT」分析がある。自社企業の強み及び取り巻く環境分析である。その企業の強み、弱み及び機会、脅威をリストアップするという方法である。しかしながら、この方法では強みは強みとして、弱みは弱みとして残るだけである。もう一歩すすめて、弱みを強みに、脅威を機会へと発想を転換して事業展開する必要が認識されている。この手法を用いて一般社団法人「遊心」の活動を検分する。

 峰岸代表がこの事業を始める際にこれだけは外すことが出来ないことがあった。つまり、地元、東京「上野」を離れることができないことである。
一方、ネイチャーゲーム」というからにはどこか、東京を離れて自然が多い所で活動するものという概念がある。自然での体験学習は地方の自然を利用してキャンプ等も含めて大きな流れとなりつつあるという脅威である。ここに弱みを強みに変える根拠があったと云える。事実として、上野は東京の下町というイメージとは別に、都心まで近距離の地域である。「ネイチャーゲームは自然が多い環境で」という概念に対して、峰岸代表にとっての「弱み」は「東京から離れられない」=「地方の自然にふれることができない」である。

これを下記の考え方で整理するならば
SO 戦略:機会を活用して強みを活かす
WO 戦略:機会を活用して弱みを克服
ST 戦略:強みを活かして脅威を取り除く
WT 戦略:脅威と弱みを統合して最悪を回避あるいは強みへ転換
WT 戦略を考えるならば、趨勢が「都心を離れて自然が一杯の環境下」で、「東京を離れることができない」を、峰岸代表が「都心で」、「いつでも気軽に自然とふれあう」と最悪を回避というよりこのように考えたことに意義があり、これは地方の学校開地では出来ないことであり、遊心にとっての強みである。またこれが「新規性」と考えても良い。

このことが教えることは、よく云われる「ポジティブシンキング」につながるものである。我々を取り巻く環境を考えるならば、すべてが自身にとってプラスの状況であるということはほとんどない。一度、このように自社あるいは自身の環境を見直してみるのも一つである。

参考文献:「経済戦略のためのモデル分析」藤田康範(慶応義塾大学出版)


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